ホーム
5フォロー
7フォロワー
【新】現代人が「倍速視聴」せざるを得ないワケ
NewsPicks編集部
関戸 寛クリエイティブディレクター
ラジオ局で働いていた時代に感じていたこと。音声は情報伝達のために必ずその情報分の聴取時間が必要。生放送だと早送りができない。 だから情報伝達においてテキストや写真などの視覚情報を発信できる可視メディア(テレビ・新聞・雑誌)に比べるとラジオは情報伝達効率において不利だと。 だからラジオは「ながら聴き」を売りにしてきた。なにかをし「ながら」聴いて情報を得られる特殊なメディアであり、むしろそのスローな時間を「豊かな時間」として解釈するような打ち出し方をしている。 しかし今や可視メディアでの「倍速視聴」の時代。情報効率面がさらに優先され、もはや情報内容や伝達方法だけではなく、いかに短時間で必要な情報を集められるかが重要になってきた。となると質を求めると同時に量もさばく必要がある。 タイパという概念は可処分時間の奪い合いの現代、コスパと同じくタイパを気にする人がむしろ普通だと考えるべき。 なぜそんな考え方に至っているかは、知識量には限界がないから。「あれもこれも知っておいて損はない」そんな欲張りができてしまうのがサブスクの世界。 メディアは発信源の情報量と質の組み合わせにもっと着目すべきだが、この流れを止めることは人間の行動を抑制することに等しい。だから流れが止むことはないと考えられる。 ユーザーに情報を選ばせるのか、もしくは一方的に情報を発信して受動的に情報収集をさせその中で価値を提供しブランディングしていく。メディアの立ち位置はその二択になっている気がする。
957Picks
お笑い表現の限界はどこか?
NewsPicks
関戸 寛クリエイティブディレクター
私見ですが、1980年中盤から始まった”とんねるず”のような「予測不可能な行動をとる破天荒な人たち」を企画の主軸に置いた、テレビ界のいわば「反知性主義」的な番組の作り方がその後のテレビを変えていったと思います。 それまでは知性・知的なところを売りにしている俳優・芸能人などをメインアンカーとして専門家や一般人と共演するような番組構成が主流でしたが、いつしか芸人の面白さにフォーカスを当て知性の部分を置き去りにすることで一般大衆の裾野を広げていったのではないでしょうか。 結果として、言い方は悪いですが「知性的な人たち」が見る必要を感じない番組が乱立していったのだと思います。テレビ業界で働く友人から聞いた話ですが、番組制作時に想定しているメイン視聴者の教育偏差値は30〜40程度だとか。 貧富の差による教育格差が生まれていることは国全体の問題だとは思いますが、大衆への影響力が強かったテレビがその対象を低いレベルに設定したことで、結果的に国全体の知性レベルを下げることに貢献してしまったと感じます。 さらに最近は制作側が番組制作の枠組みからの脱却を挑戦しないだけでなく、視聴者側が何も考えずに番組内容を鵜呑みにして文句を言うような状況が見受けられ、作り手だけでなく受け手側のリテラシーが低いことで「知的な面白さ」の幅がさらに狭まっているように見えます。 たしかに80年代のテレビは面白かった。あの面白さは今のテレビでは再現はできないにしろ、土屋プロデューサーの言うようにメディアごとに最適化したマルチメディアによるコンテンツ制作がキーとなって、番組がまた面白さを取り戻すことを強く願います。 クリエイティブのコンテンツ制作力は間違いなくテレビが一番なので、世を動かす力のあるクリエイティブはやはりテレビからの発信だと思います。 制作側は変化を止めてはいけないし、発信ギリギリのラインで戦うことを諦めないでいただきたい。そして見る側も知識レベルを高め情報リテラシーを高める必要がある。報道番組と情報番組の垣根がない現代ではこの能力が特に必須だと感じます。
194Picks
在モスクワの日本人もびっくり、実態とかけ離れたロシア報道
JBpress(日本ビジネスプレス) JBpress 最新記事
関戸 寛クリエイティブディレクター
小さい頃からソ連は敵国という意識というか教育で育ってきた。 80〜90年代にアメリカから輸入されたエンタメは、仮想敵国を常にソ連や共産圏とし「ランボー」「トップガン」「ロッキー」といった超人気映画作品でも散々刷り込まれた西側の価値観が今なお日本人の心に生きているという自覚がこれまで希薄だった気がする。 たしかに日ソ不可侵条約を一方的に反故にして満州に攻め込んできた歴史や、敗戦のどさくさ紛れで北方領土を一方的に奪われたことは日本人の感情に暗い陰を落とす。 しかしそもそもの本当の敵国はアメリカであり、西側諸国であったという意識は一体どこへやら。 あまりにも強大な支配勢力に懐柔され骨抜きになった日本人がただ欧米に追従するだけの腰抜け国内政治を振り返りもせず、昭和の価値観を引きずるおっさんを中心にまたソ連・ロシアを責める構図にしか思えない今。 西側から一方的に押しつけられる情報だけを鵜呑みにしていれば、この状況は永遠に変わることはない。 何が悪いのか、どうすればいいのか。 国民がちゃんと頭を使って考えなくてはならない。 他人に任せっきりの政治がどれだけ危険かは、ロシアの暴走する権力を見ていても痛いほどよく分かるはず。
481Picks
NORMAL