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フードテックはどこまで加速するのか、ロイヤルホストにみる「食のボーダレス化」
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
「外食」そのものの価値が問われる時代になりましたね。
冷凍食品を食べてみても分かるように、たいていの味はテクノロジーの力で簡単に実現できるようになりました。そして、その傾向はフードテックによってますます進むでしょう。しかし、それでも人間はやはりお金を払ってご飯を食べに行くという欲求が消えることはありません。なぜか。それは、お店に「味」以外の価値を感じたいからです。
密を避けるということがスタンダードになった今、ファミレスや居酒屋など、大人数が前提の安くてそこそこ美味しいだけのお店は生き残れないでしょう。しかし、そこに「味」以外の、「おもてなし」や「楽しさ」や「驚き」といった要素を付け加えることができれば、飲食店が生き残ることは充分に可能だと思います。
しかし、密を避け、付加価値を乗せるためには、どうしても客単価を上げざるを得ず、そこそこの価格になってしまいます。今後、飲食店というのは、ある種の「贅沢」を感じるための場所になっていくのかもしれませんね。
大戸屋の新戦略に見る 中食市場獲得に動く外食の打ち手
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
何事もやってみなければ分かりませんからね。
特に、外食はコロナ禍で多大な影響を受けている業種なわけですから、「動かない」という選択肢は有り得ないでしょう。
それに、セントラルキッチン方式を批判する方もいますが、目的は「味を変えず、提供時間を早くすること」です。昔、大戸屋はよく行きましたが、すべて店内調理の為、確かに提供時間は長かったです。外食にとって、提供時間は、個人的には、味に次いで重要なポイントです。だから、この試みは応援すべきです。実際、味はイマイチでも、提供時間が早いお店はいつも混んでます。
また、中食市場は、外食にとって新たなビジネスチャンスと捉えることができます。なぜなら、外食での知名度は、中食で間違いなく活きるからです。知名度があればあるほど、「あのお店の味がここで食べられる」という価値を訴求できます。大手が次々に参入してきたら既存の中食業者にとっては厳しい戦いとなるでしょうが。
成長に欠かせない組織の「アンラーン」、できていますか? - 中竹竜二のウィニングカルチャー
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
意味はわかりましたが、その「常識の破壊」が難しい訳ですよ。それができたら苦労なんてありませんから。特に、会社の歴史が長ければ長いほど、その常識は組織にこびりついています。
今、弊社でも、生産現場の改革に臨んでいますが、この「常識の破壊」が進まなくて苦労しています。客観的に見ると、非合理的な方法であっても、長年それをやり続けていると、それが最善の方法である、と信じて疑わなくなります。
きっと全ての現場に言えることだと思いますが、現場の人間は、決して悪意を持って現状を変えないのではなく、それが最善と信じているからこそ変えたくないのです。だから、厄介なのです。
できれば、具体的な方法なりステップなり、もう少し掘り下げて欲しかったですね。これじゃ単に机上の空論です。
森永「小枝」50年も激戦をくぐり抜けてきた秘訣
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
小枝も、もう半世紀続いてるんですね。
やっぱり長く続く商品というのは、美味しいのはもちろんのこと、コンセプトがオリジナリティに溢れ、他に替えの利かないものですね。そうでなければ、とっくにライバル商品に食われています。不二家の「カントリーマウム」、グリコの「ポッキー」、ロッテの「チョコパイ」など、やはり長く続いている商品って、味はもちろんですが、食感、見た目、ネーミングなど、メーカーのこだわりが詰まっています。
実際、新商品の開発段階においては、「水分値」や「練り具合」、「油分量」など、1グラム単位の非常に細かい調整をしているわけですが、その過程は消費者が知ることは決してなく、最終的には、単純に「美味しい」「普通」「美味しくない」のいづれかの評価しか下されません。
ところが、不思議なことに、「労力」って味に出るんですね。つまり、大した労力をかけてない商品は「それなりの味」になり、多大な労力をかけた商品は「どこか惹きつけられる味」になります。そして、「また食べたい」と思わせられれば、その商品は生き残っていきます。
もちろん、一概に全て売れるほど世の中甘くはないですが、どうせなら「どこにも負けない商品を作ろう」という気概を持って開発に当たらなければ、ロングセラー商品なんて絶対に生まれません。それだけは確かです。
手前味噌ですが、弊社も半世紀続く商品を持っています。やはり他の商品に比べて作る労力はかかりますが、そこに一切妥協せずに来たからこそ今があると思っています。「また食べたい」と思ってもらえる限り、今後も妥協せず同じ味を提供したいと思います。
青森のりんご農家が革新的なアプリを開発!アフターコロナで農業こそが強い理由 - 経営・戦略デザインラボ
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
面白かったです。
農園の労働生産性を可視化したことで農園そのものがビジネスとして成り立ってないことが分かった、というのが何とも。
結局「6次産業」というのは、その形に意味があるのではなく、「一次」✖️「二次」✖️「三次」の掛け算によって新たな付加価値を生み出すことを目的としているので、もりやま園さんのように、他社の力を活用して新しい価値を創造していくことは中小・零細にとって必須の課題でしょう。
そういう意味では、農家のような一次産業は、いわば、「付加価値の基」を作っている訳なので、この一次産業が自分たちの作っているモノの価値を再認識し、二次産業の技術、三次産業の販路を活用して新たなビジネスにつなげていく、という風土が醸成されていけば間違いなくチャンスは広がると思いますね。
岡山発「バター専門店」月商2000万に達したワケ
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
参考になりました。
こういう事例を見ると、いかに商品の専門性を磨くか、と同時に、いかに売るか、がとても重要だな、と思いますね。
最初は小ロットでしか作れないので当然ですが、価格を維持して商品価値をしっかり伝えながら売ろうと思えば、最初は売り方も小出しにせざるを得ないでしょうし、むしろ待ちが出るくらいがブランド価値を上げる意味ではいいんでしょう。しかし、あまり小規模過ぎてもビジネスとして旨味がないので、生産体制を確立し、ある程度の量を販売していこうと思うと、ニーズが追いつかず、今度は供給過多になり、価格を下げなくてはならなくなる。
いかにニーズを地道に増やしながら供給を増やしていくか。
ブランド価値を落とさないためには、一気に拡大したいところを辛抱強く耐えなければいけない局面もあるので、経営者は忍耐力も必要になりますね。勿論、商品が売れたら、の話ですけど。
企業文化は戦略に勝るか
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
まあ、どちらも重要ですが、強いて言えば「企業文化」が先でしょうか。
文化というより、自分は組織においては何よりも「冷静さ」が大事だと思っています。もちろんマイナス志向はいけませんが、かといって体育会系みたいにテンションで乗り切るのもいただけません。「冷静さ」は熱いテンションに勝ります。
いい戦略を実行しても失敗する時はあります。場合によっては、赤字になることもあるでしょう。そうでなくても、経営の現場においては日々様々な問題が起きます。そんな時には、落ち込んで空気を悪くするでもなく、無理矢理ポジティブに持っていこうとするわけでもなく、冷静に解決策や次の手を考えられる組織が最も強いと思います。そして、安定した業績を上げられれば自然とメンタルも豊かになって組織内の心理的安全性も保たれていき、いわゆる「いい会社」になっていく。
こういう話では「経営理念の浸透こそ全て!」っていう人もいるでしょうが、実際はこんなもんじゃないでしょうか。経営理念などの哲学は「正しくあるべき」という倫理観の醸成においては重要ですが、PDCAを繰り返して成果を上げるという局面においては正直あまり関係ないと思います。
ラルフローレンが北米でレンタルサービスを開始、月額125ドル
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
これは、コロナに関係なく、時間の問題だったとも言えますね。Uberに始まり、モノの「所持」から「シェア」「レンタル」への流れはここ数年急激にニーズが高まっているので、必然と言えば必然です。そして、恐らく新たな顧客層を開拓できることは間違いないでしょう。
ここに書かれているように、レンタルだろうが何だろうが、使ってもらうことに意味があり、それが宣伝効果を生み、僅かながら所持したいと思う顧客も出てくるでしょう。もちろん、いつの時代も富裕層というのは必ず一定数いるものなので、ハイブランドを買う人がいなくなることはありませんが、それ頼みだと規模を縮小しないとやっていけなくなります。
これは高級アパレルの新時代の幕開けとも呼べる非常に大きな出来事です。しかし、恐らく他のハイブランドも追従することになるので、どのような勢力図になっていくのか楽しみですね。
月額7800円で駅そば・パン食べ放題 小田急電鉄が新サブスクを発表
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
サブスクはコロナ禍における有効なビジネスモデルと言われていますが、何でもかんでも手を出したらやはり上手くいかないでしょう。れっきとした「ビジネスモデル」なので、ビジネスとしての有効性、収益モデルをキチッと考え抜いた上でやるものであって、急場しのぎでするものではないのです。
サブスクとしての有効性があるかないかの一つの指標としては、「選択肢の多さ」が挙げられます。結局のところ、「元を取りたい」という欲求を上手く利用しなくてはならないので、「沢山選べる」というのは大事な武器です。NETFLIX、HULUなどの動画サイトがいい例です。そういう意味では、駅には沢山の種類のサービスがあるので、それを上手く活用したという意味では、それなりの有効性はあるのではないか、と思います。
ただ、他の駅も真似しだす可能性があるので、そうなると、ただ選べるだけでなく、一つ一つのサービスの満足度も上げていかないと勝てなくなるでしょう。
「社長を40歳に」しないと日本の大企業は変われない
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
改革ができない理由に、「社長の任期が短すぎる」というのは間違いなくあるでしょうね。
しかし、結局のところ、最大の問題点は「後継者の選び方」でしょうね。「社長」に相応しい人間を客観的な視点で選べているのか、というとそんなことはないと思います。だいたい、後継者って現社長の長年の後輩だったりするので、要するに、お友達人事です。指名しても本人は50代後半になってるので、体力も衰えていますし。
40歳にすることも大事ですが、何より「社長」を任せるのに相応しい素地をどう見極め、どう訓練するかが最も大事でしょうね。「社長」は専門職ですから、「仕事ができる人」の延長にあるポジションではありません。
販売初日に予約完売 帝国ホテル「サービスアパートメント」事業の開発責任者に狙いを聞いた
松永 邦裕松永製菓株式会社 代表取締役社長
ブランドの安売りだ、と言われていますが、幾らブランドがあっても求められなければ存在している意味がありませんからね。帝国ホテルだって悩んだと思いますが、苦渋の決断だったのでしょう。
マーケティングの視点で言えば、これを一時的な「セール」の一環と位置づけ、あくまで期間限定という扱いにし、終了と同時に元通りの値段にすればブランド毀損は最小限に抑えられるでしょうが、現時点でそのようなアナウンスはないので、長期的に続くと完全にブランド力は低下しますね。
そして、すでに始まっていますが、こういう商売は安売り合戦に陥りやすいので、どんどん「うちの方が安いですよ」ってとこが現れます。今は話題性も手伝っていますが、長期的に見たらどうなんだろうって感じはします。

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