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三井住友FG、石炭火力の新規融資を全面停止 高効率発電も=関係筋
村上 誠典Signifiant Co-Founder
日本の産業は高度成長期、銀行が支えてきた。その分、資本市場の活用が遅れてきた。新しい産業はどんどん資本主義を活用するようになってきている、というより活用しなければ生き残っていけない。
古い産業は銀行融資が主な時代の産物である。このSDGsのトレンドの中で資本市場から調達することは極めて難しくなっている。銀行の融資姿勢が大きな鍵を握っているのは、どの国も一定そうであるが、日本はより一層影響が大きい。
銀行の数ある経営判断の中でもっとも未来に影響があるものかもしれない。未来世代のインフラにはなり得ない旧来産業への融資姿勢をどうするかは、次の世界に一歩二歩進める極めて大きなものになるのは間違いない。
世界の投資マネー、2割が脱炭素へ 投資先の選別厳しく(写真=ロイター)
村上 誠典Signifiant Co-Founder
これまでESG投資で投資先への脱炭素への取り組みを求めてきたが、大きな成果は挙げられていない。今回、投資先の選別をより厳しくすることで、企業側がリアルに重要性を感じるように働きかけたいという狙い。
実際に脱炭素の取り組みが遅れれば、2100年に25%のGDPが失われるという話が出ているが、このリアリティを持ってどれだけ投資家が厳しく選別ができるか。
本当に2割のマネーが厳しい運用基準に従い、選別を行えば、明確に株価パフォーマンスに結果が出てくる。今回はブラックロック始め大手の機関投資家が集まることで、リアルに株価を動かし、実体経済に影響を及ぼそうという試みだと思う。
京都議定書以降、脱炭素に対してはリーダー的ポジションを狙っていた日本。また実際の省エネ技術では90年代後半には圧倒的な競争優位性を誇っていた日本。今回は、アセットオーナー側の動きがあまりにも国際基準に比べて遅れており、金融リテラシーの差が大きなボトルネックになっていることが明らかになっている。
テクノロジーだけではなく、政府のリーダーシップ、加えてファイナンスや金融リテラシーも含めて総合的に取り組んでいかないと、日本がリーダーになるのは難しいだろう。

【実例集】投資先の「バリューアップ」。その具体的方法とは?
村上 誠典Signifiant Co-Founder
「ハンズオン」支援できると言わないPEファンドはいないから「問題はその程度、頻度」であるというのはその通りだと思います。
ファンドあたりの投資先の数が多い場合は「程度と頻度」は下がる傾向があります。またファンドサイズが小さい場合もかけられるコスト(人件費含め)が少なくなるので「程度と頻度」は下がります。PEファンドがファンド規模に加えて、一件あたりの投資規模(ミニマムエクイティチェック)に拘るのはこのトレードオフがあるからです。大体50-100億円を下限の目安にしているのはそのためです。
VCでも「ハンズオン」を耳にします。「程度と頻度」の観点では、ほとんどのVCは投資先の数やソーシングへの負担を考えると、月次取締役会への出席+αぐらいが限界でしょう。従って、多くの場合③「経営のモニタリング」x「月次取締役会」のBuy&Holdだと思います。一番現実的ではないのが、④子会社管理のカテゴリーでしょうか。多分個人的にできる能力の方はいるのかもしれませんが、他にしわ寄せがいくはずなのでファンド運営上やってはいけないレベルだと思います。
現実的な理想の選択肢は②「偉大な経営者への委任」になります。VC投資において一番大事なのが経営者の目利きであるのはこの整理とも合致します。特に優秀なキャピタリストは①「戦略指南」ができうると思いますが、頻度が少ない中(=経営者に対して情報が限定)で意味がある指南をする難易度は高く、実際は「偉大な経営者」がいないことには成り立たないでしょう。ただ、創業時から時間をかけて育てるという観点は別途あると思います。
スタートアップ・ガバナンスで意識したい「心構え10箇条」
村上 誠典Signifiant Co-Founder
スタートアップ・ガバナンスに関してこれまで度々noteしてきましたが、今回は「10箇条」として私なりにポイントを整理してみました。ちょうどつい先日、とある急成長財務余力向けにプレゼンテーションした内容の抜粋になります。
「10箇条」の内容を見ていただければと思いますが、この前段として、そもそも「ガバナンス」は極めて重要であるという認識なしにはこの「10箇条」は全く機能しないと言っていいと思います。
少しだけ触れていますが、「ガバナンス」はもう専門家のものでななくなってきています。「ガバナンス」は経営そのものであり経営者のものとして捉えるべきだと思います。ガバナンスの日本語訳が迷子ですが、なんなら経営でも良いかもと思います。
「ガバナンス」をビジネスパーソンにとって「自分事」として捉えられるようにという期待を込めてnoteしました。
ここで書いているようなことが「当たり前」になるように個人的にも日々尽力していきたいと思います。個々人の変化によりガバナンスが「当たり前」になれば日本は大きく飛躍できるはずだと考えています。
「説明責任」という文化をもっと日本に取り入れるべき理由
村上 誠典Signifiant Co-Founder
「説明責任」(=アカウンタビリティ)という言葉は、なにか問題が起きた際にメディアが好んで使う言葉であったり、一部専門家のみが使う言葉になってしまっています。実はそうではなく、「説明責任」は一人一人が責任を負うべきものだと考えています。
もしかすると日本にはこの文化の浸透がまだ十分足りていないのではないでしょうか。失敗した人を「責める」ときにだけ「説明責任」という言葉の武器を振りかざすのではなく、日常に浸透した一人一人の「責任」として自分事化していくことができれば良いなと感じます。
「説明責任」を文化と言えるまで浸透させることができれば、結果的に一人一人がより尊重し合い、気持ちよく生活できるようになるのではないか、と希望も込めて投稿いたします。
ベンチャーファンドの海外出資規制、特例で撤廃へ…投資マネー呼び込み狙う
村上 誠典Signifiant Co-Founder
いよいよ本格的にスタートアップにおける「資本のグローバル化」が加速します。全般的に金余りを加速させることになると思いますが、新産業創出に向けて企業側の選択肢が広がることはプラス。
上場企業でおきた2000年以降の海外投資家のマネー流入は日本の株式市場の活性化に貢献しました。ただ、単なるマネーだけではなく、経営に対する監督機能の強化とセットでした。アクティビストはじめ、日本の経営の歪みを指摘(日本から見ると攻撃に見える)され、お金の流入と引き換えに経営力の向上を求めました。
スタートアップは未上場株投資ですので、多数の少数株主が存在する上場株ほど大きなプレッシャーをかけることは難しいでしょうが、海外資本を取り込むためには、より高い経営力とガバナンスが求められるようになることで、スタートアップのエコシステム自体のさらなる進化を促すことにつながるのではないでしょうか。
個人的にはSDGs関連の巨大マネーを取り込めるかに注目しており、先の三菱系の1,000億円のファンドなど、大きなファンドの設立が今後も続くでしょう。それによりクリーンテックや素材産業などSDGsと相性が良い、日本に競争力がある産業への資金流入が加速すると考えられる。起業の領域がSaaS等に偏りつつあったが、マネーの動きの変化は起業家の動きにも変化を及ぼしていくと、さらにスタートアップの裾野が拡大すると考えられます。

【お金事情】なぜ、東京五輪は中止にならないのか?
村上 誠典Signifiant Co-Founder
中止の決定権を持っているIOCにとって日本はお得様の「カモ」であるのですね。
経済的なダメージは、中止>無観客>通常開催の順であるのは当たり前ですが、決定権を持つIOCは中止をした場合の損失は保険で充当される可能性が高く、かつIOCは昨年の延期を受けて、剰余金(レベニューシェア分)を受け取らないことも表明しているため、今回一回のオリンピックの開催の経済的なリターンはすでに判断軸になり得ないということ。
むしろIOCが東京の意向を尊重してギリギリまで判断を遅らせているのは、全てのオリンピックの世界でも最大規模のスポンサーである、オリンピックが大好きな日本国&日本国民の意向を最大限汲み取り、引き続き「オリンピックに高いロイヤリティ」を持ち続けてもらうこと。
今後の他国開催のオリンピックにおける放映権、かつ既に冬季五輪への誘致立候補(札幌)、などオリンピックブランドをグローバルに維持向上させるには日本は欠かせないピースということ。
日本の経済にとって東京五輪を開催しないことは、明らかな痛手です。ただでさえ財政は悪化傾向であり、コロナでもさらに痛みを伴っている。ただ、五輪を開催するために、コロナ対策にノイズが入り、結果五輪を開催して得られるメリット以上に経済を痛めつけているとしたら本末転倒です。
注意しなければいけないのは、五輪中止で損をする人と、五輪開催を目指しコロナ対策を行うことで損をする人、それぞれのシナリオで「損得が発生するステークホルダーが異なる」ということ。そこが判断の歪みの原因であると感じてしまいます。
コロナの状況下で、何を優先して判断する必要があるのか、五輪の開催の本来の大義はなんなのか、に照らして優先順位を間違えないことが大事なのでしょう。今、この「優先順位を明確にできていないことが最大の原因」であり、この背景に特定のステークホルダーの意向に左右されすぎている可能性があるように感じてしまいます。
大坂なおみ、全豪2年ぶりV テニス四大大会4勝目
村上 誠典Signifiant Co-Founder
全豪オープン優勝おめでとう!!凄すぎる。偉業なんだけど、もう23歳で女王、当たり前に思えるから不思議。ほんの二年半前に全米でセリーナとの「あの」初優勝から4勝目。
全米全豪全米全豪とハードコートのグランドスラムで四勝。過去六回のハードコートのグランドスラムのうち四勝。これはもうハードコートではこの混戦で誰も頭が抜けないと言われた世代から頭ひとつ抜け出しただけではなく、支配的な力を示している。
このままハードコートで無双の強さを続けて欲しい。そして、オリンピック、全仏、全英、と狙っていって欲しい。
サーブや一髪の強さはデビュー時から兼ね備えていましたが、体を絞り、フットワークが弱みから、むしろ他を圧倒する強みに変わり、それにより不利な体制からもカウンターを打ち込み、精度をあげ、ミスを減らし、ストロークそのものがサーブ以上の武器に昇華した。
加えて、多方面で言われるメンタルの成長。
ハードコートの次に支配するとすると、当初は全英かなと思っていましたが、この分だと全仏の方が早そうですね。今から全仏が楽しみですね!
AmazonやGoogleが、「雑談できるAI」を熱心に研究する“超現実的”な理由
村上 誠典Signifiant Co-Founder
これ、本質的な人間のコミュニケーション力を磨くことで、AIが目指す方向性に沿った話。
人間でもコミュニケーション力が高い人というのは、何気ない会話から相手の気持ちを察し、相手に対する理解を深め(※情報を得る)ることができる人です。これをAIで実装し、「人間の可処分時間を奪いながら個人情報を得る」という目的に使えるわけですから、今のSNSなどのインターネットサービスと同じです。
高齢化社会、withコロナ社会、心の安定、などこのご時世、色々とサービスとしての付加価値を高める余地もあり、AIの精度が上がってくると様々なサービスの形で出てきますね。
「空箱」上場400社、米M&A席巻 緩和マネーに危うさ
村上 誠典Signifiant Co-Founder
中身を1つ1つ精査しているわけではない前提でのコメントにはなりますが、1月のIPOの6割、年初から米M&A市場全体の3割、という規模感はそれぞれ異常な水順に思います。その規模のマネーを動かしている対象企業の売上高が極めて小さい(売上ゼロの企業も含まれる)のは、売上だけで企業価値を図るべきではないにせよ、明らかにアラートを出さなければいけない水準感のように思います。
今は金余りで市場が高騰しており、その金の出どころに政府の緩和施策が多く含まれています。政府のコロナ対応での緩和施策により、株式市場が高騰し、それにより利益を出した投資家のマネーがさらにあまり、こういったハイリスクの資産に流れているという循環が生まれています。
歴史は何度も繰り返されていますが、一度逆回転が始まると、一気にSPAC上場の株価が下落する局面も容易に想像できます。そうなると、魅力的なバリュエーションでのSPAC上場は難しくなりますから、一度そのサイクルを経験してしまうと、今ほどのバリュエーションをつけるのは難しくなるのではないでしょうか。

【3分ハイライト】6年ぶりのトップ交代。ホンダ新社長は何者か
村上 誠典Signifiant Co-Founder
変化が求められる時代に躊躇なく判断できる新社長ということがアピールされています。
個人的には、技術トップでありEVや電動化に詳しいというのはもちろんですが、元々本流のエンジンのトップであったことが注目と思います。電動化に舵を切り、聖域なきアライアンスを推進するとすると、「エンジン系からの反発が一番の問題」となるでしょう。そこを説得し、新しい方向性へ舵を切らせることができる新社長、という狙いであればホンダの本気度が伺えます。
私の昔からの印象では、ホンダは元々新しい技術や開発に積極的な会社というイメージです。以前、とあるメーカーエンジニアの方から「村上君は本田が向いている」と言われたことが思い出されました。
新社長のコメントピックアップ:
「電動化の難しさは十分理解しています。EVという商品を作ればいいという簡単なものではなく、商品はもちろん、調達や生産、売り方の戦略も同時に進むことで、初めてEVという商品と事業性が両立すると考えています。」
「ホンダが描く新しい価値を早期に実現するために、必要であれば、たとえば、外部の知見の活用やアライアンスの検討なども含めて、躊躇(ちゅうちょ)なく決断、実行していきたいと思います。」
独フォルクスワーゲン、ポルシェ部門の上場を検討-関係者
村上 誠典Signifiant Co-Founder
スピンオフの可能性も触れられているが、シンプルな上場の方が可能性が高いのではないかと予想する。
すでに一定の調達や製造の共通化が進んでいると考えられ、その状況でスピンオフすると難易度は相応に高い。
加えて、今後のEV化に向けた競争力をどう維持していくのか、自動運転社会を見据えた場合に、大衆車で台数が大きいVWの投資余力を最大化することが、VWの企業価値最大化にも寄与するというストーリーは書きやすい。
一方で、子会社となるポルシェをどう位置付けて上場するかのストーリーは別途論点になるだろう。が、幸いなことに高級車のバリュエーションは大衆車と違う形でプレミアムが享受できる環境であれば、検討するタイミングとしては極めて合理的だと思われる。

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