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もう外国語に困らない? AI翻訳で全社員に「英語禁止令」を出した企業に真意を聞いた
比屋根 一雄三菱総合研究所 DX技術本部長 研究理事
AI翻訳で必ず指摘されるのが「ハイコンテキストな会話は翻訳できない(だからAI翻訳は使えない)」です。
そのハイコンテキストな日本語は本当に相手に伝わっているのか?とも思います。美しき誤解で成り立っていることもありますね。
少なくともビジネス会話では、ローコンテキストかつ失礼にならない丁寧な話し方を学ぶ必要があると考えます。リモート会議が増えた結果、考えをまとめて一気に簡潔に話すように変わってきたと感じます。コロナ禍でAI翻訳を使う土壌は図らずも整いつつあるでしょう。
強いAI、弱いAIとは?再び満開を迎えた「AIの春」の論点
比屋根 一雄三菱総合研究所 DX技術本部長 研究理事
強いAIは当分あまり気にしなくてよいです。
しかし、強いAIを目指して、着実にステップアップしていることは重要です。
その手始めとしてマルチタスク機械学習があります。ある問題に特化して学習したAIを他の問題に転用する技術です。転移学習やゼロショット学習、マルチモーダル学習など、いろいろな技術が進化しています。
プロ棋士を破った囲碁AIのAlphaGoから、将棋やチェスも学習するAlphaZeroに進化しました。自然言語AIのGPT-3は文章生成だけでなく、画像生成にも応用を拡げています。
まだまだ実生活で解くべき問題ははるかに難しくまた多様なので、すぐに人間の脅威になることはありません。しかし、そこに至る途中で多くの問題が解けるようになると、汎用(的な)AIでビジネスが革新されるはずです。AIが脅威というよりは、AIを使った革新的なビジネスが脅威です。
電通、「おいしいマグロを見抜くAI」実用化の舞台裏
比屋根 一雄三菱総合研究所 DX技術本部長 研究理事
店頭の野菜の鮮度を見分けるAIが欲しいです。
・「ナイスブロッコリーの見分け方」(安井ファーム)
https://twitter.com/yasuifarm/status/1339016824852123648
このツイートを見て、スーパーで試しましたが、選べた自信がありません。きっとAIで学習できそうな予感がします。
食品は、鮮度・品質・栄養など「見分けるAI」「見抜くAI」の出番が数限りなくありますね。今のところ、個別食品ごとに学習しているようですが、いずれ多様な食品をまとめて認識・分類できるAIが求められています。そのためには単なるディープラーニングの画像認識ではなく、教科書的な背景知識も学べる新たなAIが必要です。
テクノロジーが後押しするワクチン接種 AIによる接種優先順位決定は正しいのか?
比屋根 一雄三菱総合研究所 DX技術本部長 研究理事
AIは100%正しくはありませんが、人間も100%ではありません。5000人もいると、人間が正しく決めるのは相当難題です。
人間判断といっても、実はほぼルールベースと同じです。患者と接する医療従事者や高齢・基礎疾患、どれもルール判断です。一方AIは機械学習、複雑な条件の組合せをさばくのは、むしろAIの方が向いています。
よくやる手は、5000人を選ぶ際に、AIで90%、4500人を抽出して、残りの500人をAIが優先順位づけた4500番目から5500番目の1000人から500人を人手で選び直すことです。これでかなり改善できる可能性が高まります。
人間とAIの協調作業の最も基本的な方法の一つです。

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