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国際標準化機構(ISO)、日本提案ベースのドローン操縦訓練に関する国際規格を発行
土屋 武司東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授
JUIDA良くやりました。ドローンにおいて日本発の規格は初めてです。今後、国際標準化戦略は重要です。
「ホンダジェット」が世界首位 4年連続、20年は31機納入
土屋 武司東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授
本日,東大航空宇宙工学科は,卒業設計(航空機)の最終試問日.航空機を選択した15名それぞれと教員で図面を挟んで睨めっこをしています.
今年の傾向は小型機,リージョナルジェット,ビジネスジェットが多いことです.一時期人気のあった大型機,超音速機は減りました.
ホンダジェットのように主翼上面にエンジンを配置するビジネスジェットも数名.
社長の藤野さんはどんな卒業設計をしたのだろう.
「教員で折半して一機買いましょうか」との話も冗談で交わされましたが,薄給では無理.学生を乗せてシミュレーションではない,リアルな飛行実験をさせてあげたいのですが.
【追記】出典(元データ)は以下.
https://gama.aero/wp-content/uploads/2020ShipmentReport-02242021.pdf
エンジンが炎に包まれたジェット機は、こうして墜落せずに無事帰還した
土屋 武司東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授
パイロットは片発停止でも飛行できるように訓練を受けています.
ETOPS(Extended-range Twin-engine Operational Performance Standards)というものがあります.双発の旅客機は,仮に飛行中に1基が停止しても一定時間以内に代替空港へ緊急着陸することが可能な航空路で飛行が認められています.
エンジンの信頼性が高まるにつれて時間が延びていきます.昔は認められていないかった大洋の横断飛行もできるようになりました.120分以内のルート飛行をETOPS-120といい,ボーイング767で達成されました.さらに,180分のETOPS-180が認められたのがボーイング777です.
ETOPS-120では日本から北米に向けて太平洋を横断するとき,アラスカ寄りを飛行しないといけません.ハワイにはいけません.一方,ETOPS-180になると南よりの偏西風に乗った最適経路を飛行して北米に到達できるようになりました.
米旅客機エンジン部品落下 金属疲労で破損か 国家運輸安全委
土屋 武司東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授
問題はPratt & Whitney社製のPW4000シリーズ.おそらく,製造後20年は経っているはず.もちろん,3~4年のオーバーホールを含む定期点検は行われています.
PW4000について以下を見つけました.引用します.
杉岡進 : "21世紀初頭の民間航空機用ガスタービンエンジン", ターボ機械 24 (1), pp.26-30, 1996.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tsj1973/24/1/24_1_26/_pdf
2-1 ホローファンブレード
大推力を得るためバイパス比を大きくとるが、そのため大きな径のファンが必要となる。ところが大きなファンはエンジンの重量が増加する可能性がある。PW4074エンジンでは直径112インチ(2.84メートル)のチタニウム製ファンブレードが使用されているが従来の無垢のブレードと異なり、2枚のチタニウムを拡散接合で張り合わせた中空構造にして強度を持ちつつ約50%の軽量化が計られている。
【追記】FAAも点検せよといっているhollow fan blade(中空ファンブレード)について,同僚,先輩先生に教えてもらいました.
Pratt&Whitney特有の製法ではない.上の解説論文にも簡単に説明されているように,背側スキンと腹側スキンを拡散接合して製造する.A320などに搭載されるV2500エンジン(国際的合弁事業インターナショナル・エアロ・エンジンズ製造)や,B747に搭載されたロールス・ロイスのRB211エンジンなどでも用いられている.この拡散接合は平面同士だとそれほど難しくないが,ファンブレードはスパン方向にねじれているので背側面と腹側面は平面ではない.そこで,ロールスロイスでは腹・背・中子の3枚の平板を接合してからねじるそう.中子には切れ目が入っていて,かつマスクを使って部分的に接合するので.捻ることで中子が立ち上がり,ちょうど背・腹の面と直交するようになるそうです.面白いです.
一方,最新のエンジンでは,ファンがCFRP製のものが増えています.
細かいウンチクでした.
GPSの信号で人工衛星の時刻・位置・速度を精度よく決定する航法、静止衛星で成功
土屋 武司東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授
人工衛星も全電化へと進んでいます.これまで化学推進によって軌道制御を行ってきましたが,そのためには燃料と酸化剤が必要となります.これを電気推進,たとえばイオンエンジンやホールスラスタに置き換えれば,衛星の大きな容積を占めていたこれら推進剤を削減することができ,小型化,またはペイロード容積を上げることができます.
電気推進は比推力(燃費)が良い代わりに推力が小さいので,たとえばロケットから分離された後,所定の軌道に推移するためにゆっくりと時間をかけることになります.地上で運用する側は大変です.長時間の管理が必要となります.そこでこれを自動化,つまり衛星上で軌道決定を行い推進制御をさせたいのです.そのために,衛星上で高精度で位置,速度を推定する方法として,この記事にあるようなGPSを利用する研究を行っているわけです.
ポイントは,GPS衛星より高高度でも利用できることです.
ミャンマーで大規模デモ 国軍に抗議、ゼネスト呼び掛け
土屋 武司東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授
今年はソ連崩壊30周年ですね.
1980年代後半,グラスノスチおよびペレストロイカのゴルバチョフ,エリツィン大統領へと急変するなか,1991年8月19日に「ソ連8月クーデター」と呼ばれるようになる共産党保守派による,より戻しのクーデターが発生しました.しかし,結局,時節の変化には逆らえずにクーデターは失敗し,かえってソ連は一気に崩壊に向かいました.
より戻しを狙ったミャンマーの国軍も時節には逆らえないことを知ることになるでしょう.そして,クーデターをきっかけに一気に国軍の崩壊に進むかもしれません.こんなことを起こさなければ,軟着陸もあり得ただろうに.
歴史は語る.
首相長男らと会食 職員11人 倫理規程違反の接待と発表 総務省
米航空当局、航空機エンジンの緊急点検を指示-デンバーでの故障受け
土屋 武司東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授
FAAも停めましたね.
https://twitter.com/FAANews/status/1363631972682248192
国交省JCAB
https://newspicks.com/news/5634352?ref=user_2112738
も停めている.
FAAの声明によると,PW4000に使われているhollow fan bladeの点検を求めている.
タービンではないのか.
このファンブレードですが,エンジンが高バイパス比になってファンの径が大きくなったことで,軽量化のためにチタニウム製にしたのですが,無垢のチタンからの削り出しではなく,張り合わせにしたことが特徴とのこと.
米事故機と同系列エンジンの航空機、国土交通省が国内各社に運航停止を指示
土屋 武司東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授
https://www.mlit.go.jp/report/press/kouku10_hh_000196.html
20日のユナイテッドの事故を受けて素早く動いた.
https://newspicks.com/news/5633700?ref=user_2112738
問題なのは,ボーイング777に搭載されたPratt & Whitney社製のPW4000シリーズ.
上の記事のコメントでも述べたように,昨年12月にJAL機がトラブルを起こしている.
上のコメントで「いやですね」と書いたのは理由がある.2000年代からボーイング777とPW4000の組み合わせでエンジントラブルが多いのではないかと...
さかのぼると,2005年6月21日JAL1935がエンジンの異音と排気温度の上昇で緊急着陸という事故があった.
https://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000137.html
にあるNo.13です.高圧タービンの破損によるものと分かった.ほかにもあったと思う.
ただし,客観的な確信は無いので都市伝説に近い類だと思ってください.

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