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ハイエクの自由主義をAI×ビッグデータ時代に読み解く
NewsPicks編集部
加藤 周平株式会社シーエーシー グループ長
>1つ目は、独裁です。ウィーンに生まれ、第一次世界大戦後のウィーン大学で学んだハイエクは、ナチズムの脅威を肌で感じていました。 >ハイエク自身はユダヤ人ではありませんが、友人が収容所に放り込まれたり、亡命せざるをえなかったりする状況を目の当たりにしていました。 > 2つ目は、社会主義です。社会主義を擁護する人々は「人々が何を生産して、何を消費するのかをきっちり設計できれば、その方が無駄が少ない」と主張しました。 >でもハイエクは、「刻一刻と移り変わる現場の情報を集めて計算できるようなスーパーコンピューターは現実にはないのだから、試行錯誤で失敗したりして多少の無駄があっても資本主義で行くしかない」と主張しました。 → 人間(大衆)が完璧であれば設計主義で良いと思うが、実際はそうではないので、 自由な競争による試行錯誤、現時点では資本主義が最適解ということ。 AIの進化により、完璧な設計ができれば、設計主義が最適という時代も来るのかもしれない。 一方AIといってもディープラーニング的に学習していくAIであれば、 結果、設計主義ではなく、試行錯誤をしながらの資本主義?!が依然として最適解?! >ところがインターネットは、人間に選択をさせないように仕向ける面が次第に強まっています。人間を考えさせず、そして選ばせないようにすること。それはハイエクの社会観とは正反対です。 >プラットフォーム上で表示される情報が操作され、ひいては思考が操作される。ナッジ(本人が気づかないうちに自発的に合理的な行動をするよう促す行動経済学の手法)のように、システムの設計によってゆるやかに管理する方法も進化しています。 >ハイエクが設計主義の先にあるとして危惧したのはナチズムのような強権でしたが、この「ゆるやかな管理」には、強権とはまた違う手ごわさがあります。 >ハイエクは、人間が試行錯誤してもがく自由こそ、価値あるものだと考えましたから、「ゆるやかな管理」にすべてを委ねていくのは、自由を捨てることだと批判するでしょう。 → FBの広告問題などでも顕在化してきつつある問題。 強権の手強さではなく、緩やかな管理は気付きづらいので、「茹でガエル」的になり気付きづらい。 新型コロナが難しいのも無症状患者が多いというのが感染拡大という面では難しいのと似ているのかも。
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