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「カルロス・ゴーン氏は無実だ」ある会計人の重大指摘
Yoshida Yuki公認会計士
細野さんは私も非常に尊敬する方なのですが、自分は以下の2点から無実というのは少し言い過ぎなのかなと思っています。
①監査法人からSARの報酬を記載するべき旨の指摘を受けているにも関わらずそれを拒否している時点で、「故意」の「虚偽記載」である可能性が高く、有報虚偽記載と認められてもおかしくはない点
②住宅の売却取引については「日産が買った資産をゴーン氏が使っていた」のではなく、「日産からゴーン氏の意思で動かせる会社にゴーン氏の住宅購入資金を渡した」と考えられ、会社法上の利益相反取引に該当し、損害賠償責任や特別背任罪等が言及される可能性がある点
ただ、仮に犯罪認定がされたとしても、そこまで重い刑となるべきではないとは思っています。40億円のSARはあくまで受け取る権利にすぎないし、彼のこれまでの功績や日産の会社規模に鑑みると、15億円程度の利益相反取引が重罪になると考えるのは少し違和感も感じるので。
それにしても、過年度から分かっていたであろう報酬の過少記載等がここにきて大々的に明るみになったのは、やはりルノーからの経営統合実現を止めるためにゴーン氏をなんとか解任したかった日産経営陣、司法取引制度を利用して世間からの注目度の高い事件を立件しようとした特捜等々、様々な人たちの思惑が絡んでそうな気がします。
そういった思惑を司法判断に絡め、ゴーン氏やケリー氏に不当に重い刑が課されることは避けていただきたいですね。
RIZAPの決算を分析してみた
Yoshida Yuki公認会計士
この記事を書いた者です。
記事中にもありますが、一番怖いのは「買った赤字企業から出てくる損失を新たな負ののれん発生益で埋め合わせる」ということが常態化してるのがバレて、資金調達できなくなること。一旦M&Aはやめて赤字企業の再編に注力すべきという松本さんの主張は正しく、それこそがRIZAPの成長のためにキーとなると思っていました。
なので、そんな松本さんがCOOを辞退してしまった、しかも辞めた理由が既存事業への集中という主張が呑まれなかったためとなると、先述の負のスパイラルに陥ってしまう可能性が高いのではないかと思います。
もしかしたら、このスキームを主導している人が経営陣の中にいて、瀬戸さんは本当にそれがいいことなのかよく分からないまま従っていることも考えられます(あくまで想像ですが)。
瀬戸さん率いるRIZAPには、既存事業の再建に一旦注力して、ちゃんとCFが生まれるようになってからまた買収等で事業拡大していってもらいたいと思っています。
-追記-
新規のM&Aは原則凍結したとのことですね。かなり苦しい時期だとは思いますが、ここからどう乗り越えてくるのか楽しみです。
NORMAL
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