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広島 大規模なPCR検査実施へ 住民など最大80万人対象
田中 希宇人呼吸器内科医 | 医学博士
【何のため?】
いまこの医療が差し迫った状態で「何のため」に行うのでしょう。
このPCR検査でスクリーニングしよう・・・という検査の使い方は相当間違っているかと思いますが。
80万人分の検査の検体を取る、回収する、検査をする、結果の解釈と説明、陽性だった場合の受け入れ先・・・
様々な問題をはらんでいると思います。
自宅療養者の死亡相次ぐ 病床逼迫で入院調整難航の高齢者も
田中 希宇人呼吸器内科医 | 医学博士
【分かっていたこと】
この記事に挙げられるような事例の詳細は分かりませんが、
だいぶ前からこのような事態が起こることは分かっておりましたし、
方々から指摘されていたことです。
現場では毎日コロナとコロナ以外と戦っており、空いている病床はほとんどありません。
重症者病床も毎日埋まっているため中等症症例が重症に移行しても設備の乏しい病床で重症化した症例を診ることも多々あります。
このような状況ですので、治療も以前のように多くの手を掛けて行うことができませんし、ましてや診療にあたっている診療チームも疲弊し尽くしている状況です。
病床数や医療者に余裕がないと、このような事態は日に日に悪化するコトが予想されます。
「コロナで相撲怖い」序二段力士ツイッター引退発表 - 大相撲
田中 希宇人呼吸器内科医 | 医学博士
【同じように悩んでいる力士もいるでしょう】
ご本人のTwitterも拝見しましたが、
勇気をもって発信されたものと思います。
コロナウイルスの特徴として肥満や糖尿病の持病があると重症化のリスクとなることも分かっています。
また力士さんのような体格ですと、大変失礼なのですが、点滴・採血も非常に難しいですし、X線も通常通りうつりませんし、CTは検査台に乗れないこともあります。
ましや人工呼吸管理になった場合に、厚い筋肉と脂肪に覆われており、通常の呼吸管理とは変わってきてしまいます。
入院しても身体のケアは他の方よりもだいぶ大変なことも予想されますので・・・
柳原さんの決断は英断だったのかもしれません。
他にも思い悩んでいる力士もいるかと思いますが、
相撲協会はそういった力士のお気持ちを汲んで頂ければ幸いです。
柳原さんの第二の人生を応援しています。
【3分解説】今回の緊急事態宣言は「何が違う」のか?
田中 希宇人呼吸器内科医 | 医学博士
【本質を考えましょう】
「緊急事態宣言」と聞いて、会社はなるべくテレワークに、飲食店は20時を目安に閉める・・・などのイメージがあるかと思います。
本質は「感染拡大」を抑えるために「人との接触」を抑えることにあります。
何度も何度もお伝えする通り、
▶人との接触を極力減らす
▶室内ではマスク着用
▶3密を避ける
▶こまめな手洗い
▶食事中はしゃべらない
等の今までみんなが行ってきたであろう超・基本的な感染対策を粛々と実践するのみです。
日本人全員が家から一歩も出なければ、2週間後には収束するはずですが、それだと多くの方が不自由して、人によっては亡くなってしまいます。
今回の「緊急事態」の対応は大変に緩い対策です。
大変経済的に困窮してしまい行き場を失っている方から非難を日々受けておりますが、先延ばしすればするほど復旧が遅くなり、被害が甚大になることも理解頂きたいと思います。
病気のことは医療者に任せて、あとは感染者が増えないよう、多くの人で協力して行動することを望みます。
子宮頸がんの母親が出産→がん細胞が羊水に→赤ちゃんが吸い込んで肺がんに
田中 希宇人呼吸器内科医 | 医学博士
【稀なケースではありますが】
子宮頸がんの母親から生まれた子どもが肺がんを発症した2例のケース。
有名な医学雑誌New England Journal of Medicineに掲載されたレポートです。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2030391
通常は母親のがん細胞を他人の体内に入っても、異物と認識して発癌することは考えにくいのですが、赤ちゃんで免疫細胞が未熟だったことなどが推察されています。
まれなケースではありますが、今後このような悲しい事例が起こらないよう、やはり日本での子宮頸がんワクチンの普及は大事なことのように思います。

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