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幸せな組織をつくれる人々と不幸にする人々の差
東洋経済オンライン
矢野 和男(株)ハピネスプラネット 代表取締役CEO (株)日立製作所 フェロー
幸せやハピネスやウエルビーイングは、曖昧で、人それぞれで、捉えどころのないものでした。それでも、幸せの定量的な尺度を作りたい、という研究が、この20年大変盛んになりました。  その結果、幸せをその人への質問(アンケート)によって定量化する手法(質問紙法)が確立されてきました。  しかし、質問紙には、恣意的に回答を変えうる上に、人による質問の受け取り方にばらつきが大きい、などの限界がありました。  より客観性が高い幸せや主観的なウエルビーイングの指標とその計測方法を構築するための研究を、大量のデータを用いて、我々は進めて来ました。  その結果、我々は身体運動の中に現れる無意識のパターンの中に、幸せの客観的な指標が構築できることを発見しました。これはスマホだけで計測できるものです。これについて、この記事では紹介しました。  さらに、本人への質問では知り得ない重要な視点も大量のデータ解析によって見えてきました。それは「良い幸せ」と「悪い幸せ」です。  幸せやウエルビーイングの物差しに関心が高まる中で、何かのお役に立てればと思います。
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日本の「うつ」 コロナ後は8年前の2倍以上に
TBS NEWS
矢野 和男(株)ハピネスプラネット 代表取締役CEO (株)日立製作所 フェロー
うつには、いろいろな影響が考えられます。二つ大きそうに思うのは、このコロナによる経済や失業などの状況が影響を与える部分と、リモートワークなどによって、対面コミュニケーションが制約されたことです。  我々は、職場でのコミュニケーションと幸せ/不幸せ(→うつにつながる)との関係を大量のデータで調べてきました(詳しくは、最近の拙著『予測不能の時代』に書きました)。  その結果、コミュニケーションの量は、不幸せ(=うつ)とは関係ないことがわかりました。  一方で、コミュニケーションの形態や質が大きな影響を持つことが明確になりました。職場のつながりの構造が特定に人に偏らないこと(F=Flat)、5分や10分の短い会話が頻度よく行われていること(I=Improvised)、うなずきなどの非言語の表現が豊かなこと(N=Non-verbal)、会議での発言権が平等なこと(E=Equal)、合わせてFINEが、幸せ/不幸せに直結することを明らかにしました。  これらFINEなコミュニケーションは、意識しないとリモートワークでいずれも低下する要因ばかりです。従って、よほど意識しないと、うつ傾向が強まると想定していました。  この記事で紹介されているデータの前提は、よくわかりません。しかし、この状況変化の中で、注意すべきことは、このFINEなコミュニケーションができているかです。  実は、FINEのいずれの要素も、意識して高めようとすれば高められるものばかりです。我々の工夫にかかっているのです。
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【読書】資本主義が教えてくれない「人生」の目的とは
NewsPicks編集部
矢野 和男(株)ハピネスプラネット 代表取締役CEO (株)日立製作所 フェロー
最近の拙著にも書きましたが、社会や人生の課題の多くは、手段の目的化にあります。計画や予算やルールなど、よりよい社会や人生のために創られた手段が、ある時から、目的化し、本来の目的の実現を阻むものになってしまっています。  これを防ぐには、常に目的に立ち戻り、手段を目的に従属させることです。揺るがず、手段を目的に従属させることができれば、様々な議論の混乱や日本の競争力の低下など多くのことが好転すると確信します。  年度の計画を立てて、1ヶ月後に状況が変わったとします。外部環境も変わり、自分が見えることも行動した結果変わった結果、当初の計画は、今となっては、適切でなくなった時に、どうするでしょうか。変化の時代に、ほとんどの場合にこのような状況が起きています。  今の組織や社会では、この時に、計画通りに進めることを優先する人がほとんどだと思います。これが組織や社会をおかしくしているのです。  常に目的を明らかにし、手段となっている計画や予算やルールを、目的のために柔軟に変えることが必要です。当たり前のことですが、ほとんどの組織ではこれができていません。  この当たり前のことを当たり前として貫けること。これが哲学ということかもしれません。この哲学はまさに我々に必要なことです。
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日本の「半導体産業」は復活しない台湾の最先端企業を誘致しても「ムダ」なワケ
現代ビジネス[講談社] | 最新記事
矢野 和男(株)ハピネスプラネット 代表取締役CEO (株)日立製作所 フェロー
まず、半導体のことを議論したり投資する時間があるのなら、ソフトウエアの議論と投資をすべきと思います。それが日本の浮沈を決めているからです。  半導体の議論は以前から大変混乱しており、今もそうです。  この記事も、その一部の表面を扱ったに過ぎません。メモリとロジック、設計と製造で事情が大きく異なります。さらに、記事にも指摘されている、これらを支える装置メーカーやARMのようなIPベンダーもあり複雑です。  まずロジックの半導体では、分業が進み、設計と製造がかなり分かれています。設計ではNVIDIAやQUALCOMMなどに加え、大きな動きになっているのがAppleやGoogleという巨大IT企業です。最近のiPhoneやMacの心臓部はApple製になっています。  製造では、記事にもあるTSMCやIntel(ただし設計もやっている)が登場します。これらが複雑に相互依存し、一方で競争しあって存在しているのです。  記事で指摘されている経営の問題が大きいのは確かです。たしかに、工場を誘致すれば何かが変わるという問題ではありません。  既に、私を含め、過去に世界を牽引していた半導体の技術者のほとんどは、別の分野に移ってしまいました。戻すことはできません。  そして、半導体は部品であり、部品は時代の変化に振り回されます。ますます変化が早くなる中で舵取りするには、機動的な高速経営と投資が必要です。これは多くの日本企業には向いていませんしリスクも極めて高いです。  産業としては、手段からより上位目的にコミットする産業に移行することが必要です。加えて、これなしには何もできないソフトウエアやサービスにもっと重点投資することが必要です。  まだ、日本の産業や投資の議論では、ソフトは簡単に真似できるので、真似しにくく日本の特徴が出るハードで優位化が必要という議論が常に出ます。  私は両方やったのでわかりますが、本当に真似が難しいのはソフトです。上記のような時代錯誤の議論を、ハードしかやったことのないオジサンたちが20年以上やっているために日本は競争力を失ったのです。  驚くべきことに、今でも研究開発の国家プロジェクトにおけるソフトウエアに関わる投資は極めて少ないのが実情です。  繰り返しますが、半導体のことを議論したり投資する時間があるのなら、ソフトウエアの議論と投資をすべきです。
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