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ここにきて圧倒的に性能が上がっている「自動翻訳機」は海外旅行で本当に使えるのか、その答え
山崎 俊彦東京大学 大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻 教授
通訳機のご紹介でしたが、私はスマホアプリを使っていて十分です。現地でインターネットに繋がるよう、現地用SIMカードを準備するとか、機種によってはeSIM (物理的にSIMカードを指すのではなく設定だけ)の準備をするとかされることをおすすめします。「キャリアも現地でつながるプランを用意しているではないですか?」と、大変たくさん質問や指摘を伺うのですが、価格が全然違います。それをなんとも思わないならそれも選択肢の一つです。
特に重宝するのがレストランでの注文です。海外は基本写真がなく文字だけだし、食材や調理方法って日常会話ではなかなか使わないので、わからないことのほうが多いくらいです。
なぜエンジニアは哲学を学ぶべきなのか? 「頑固なAIと議論」できる? | ゴールドマン・サックスのCIOが娘に話したこと
山崎 俊彦東京大学 大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻 教授
直接的に役に立つかという視点で議論するとすぐに必要・不要論につながってしまうおそれがあります。
私自身はどんな学問でも、学問として成立する過程(問題提起、問題検証または解決、論証、体系化)は同じであり、学ぶ価値はあると考えている方です。また、視野を広げるという意味でも重要だし、教養としてその分野の知識を持っているかということも、人間の深みにつながると思っています。どこかの記事で、「教養=言語化能力」という主張を読んだのですが、まさにその通りだと思っていて、哲学でもなんでもある分野の知識をもつとその分野の言語で端的に物事を表現することができるようになります。
私の研究室は機械学習・人工知能をつかったマルチモーダル認識・処理が専門ではありますが、専門外から大学院にやってくる学生も少なからずいます。その学生らは口々に「入学前からプログラミングやAIの勉強をしておかないとだめでしょうか」と質問してきます。私はそのたびに「いまいる専門分野の勉強を、誰にも負けないくらい深めてその分野のプロになってきてください。それが他の人にはない、あなた自身の強みになります。」と答えています。
【参戦】動画編集の王者Adobeは「生成AI競争」に勝てるのか
山崎 俊彦東京大学 大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻 教授
「アドビの自信のなさを物語っているように見える」
うーん、こういってはなんですが、ちょっとでも他社と比べて話題が出てこないと「この会社は・・・」という風潮はどうしたものかと思っています。いまでこそマイクロソフトはものすごい話題になっていますが、ちょっと前まで「時代はGAFA。Mは終わった。」と言われていて、内心「なんだかなぁ。そんなことないのに。」と思っていたし、NPでもずっと書いていました。
Adobeの話にもどります。私の研究室の学生も複数名米国のAdobeでインターンをし、それらの話から類推した内容を一部含みます。技術への投資は規模感こそ違いはあるのかもしれませんが確実に行われています。人材や持っている技術はいまだ素晴らしいです。また、研究成果を直接搭載するソフトウェアをもっており、それが世界中で圧倒的シェアを誇っていることは大変強いです。他社のソフトウェアと連携することも技術への投資に対する費用対効果を考えると、あり得る話なのかもしれません。
インテル、世界最大規模のニューロモーフィック・システムを構築してサステナビリティーの高いAIを実現
「村田製作所を知っているか」を人物を見極める判断基準にしていい説の妥当性
山崎 俊彦東京大学 大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻 教授
就活生と話していると、驚くほどC向けのサービスをしている会社にのみ意識が言っていることがあって驚きます。世の中、B向けの業態・業種があり、優良な企業が多いということを知ってほしいと感じます。私自身、企業の方と共同研究をするようになって、こんなにも多彩なビジネスがあるのかとびっくりしました。
ところで。就活に悩む学生がいたので、「XXという会社はどう?」と、C向けの製品も作ってないわけではない企業を紹介しました。学生の反応は「え、でもYYとかZZとか作っている会社ですよね。そんな会社には興味ないです。」というものでした。なので、「いやいや、何を言っているの。そもそも、XXという会社はどの部門で利益出しているか知ってる?YYとかZZの部門の社内に占める売上や利益率は?それ以外で何でもうけているか、四季報とか財務諸表くらい見てから興味ないと言ったほうがいいよ」という話をしました。その学生はその会社に惚れ込み、内定をもらい、いまもまだその会社で元気に働いているはずです。
「ノイズキャンセル機能は脳に悪影響」って本当ですか?
山崎 俊彦東京大学 大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻 教授
「ANCヘッドフォンは鼓膜に圧をかけすぎて有害であるという人もいます。」
フライト中にノイズキャンセル機能を使うと、「キャンセル機能がない状態ではこんな爆音で映画や音楽を聞いていたのか。これまできっと耳に相当な負担をかけていたに違いない。」と逆にびっくりさせられます。私は長時間フライトのときは、ノイズキャンセル機能のイヤホンを持ち込み、どこにも繋がずONして耳栓代わりに使っています。
ちなみに、上記の圧をかけすぎているという表現はなぜなのか、わかりませんでした。原理的には、音は波であり、逆位相の波をぶつけて波自体を小さくしているだけなので音圧は下がる方向にしか行かないと思います。
NORMAL
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