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三菱地所、「有楽町ビル」と「新有楽町ビル」の建て替えを発表 2023年に閉館
ITmedia ビジネスオンライン
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
このとにかく容積率ありきの開発誘導、長期的な都市の価値や社会的価値としてどうなんでしょうね。 容積率を上げ続ければ、原理としてはいくらでも土地の価値は上げ続けることができて(ニーズがあるかどうかは別)、その無限の吸い上げを繰り返している間は都市に、長期的な文化(の固化作用のある建築)は残らなくなります。今後人口が減少し、働き方や所属の仕方において離散化と流動化の傾向が不可避になり、かつ地方の過疎化や経済力の低下などに対するより広域かつシステマティックな選択肢の提供が日本社会の維持に不可欠になる中で、この巨人軍が全球団の4番打者を、立地と資金力に物言わせて吸い上げ続けることを許容するような利益誘導のしくみ、より広域かつ長期的なサスティナビリティとしてどうなのかなと。 例えばメジャーリーグにはサラリーキャップ制など、大都市のいわゆる金満球団ばかりが競争力を過度に高めることを制限し、過度の資金力の差がリーグ全体に流れるしくみや全球団の戦力均衡を維持するしくみを実装したことで、MLB全体の売上は比較にならないほどの成長を実現しています。それに対して一部球団の近視眼的なプライドと利己性を許容してしまったことで、日本のプロ野球はサッカーやバスケに対する特に若年層でのファンや競技人口の減少を加速し、リーグやスポーツとしての体力やマーケット規模をそぐ方向を自ら促進してしまいました。 現時点では確かにこうした再開発を許容する方向は一時的な活性化を招くとは思いますし、ピンポイントに国際的視点で競争力を持つスタープレイヤーを育てておくことの重要性も理解はします。とはいえ、都市の魅力は新しさと利便性だけでは持ち得ないことは、世界各地に立ち上がる、すべてが新しい新都市が、経済的にも観光やアメニティ的にも歴史を備えた都市に太刀打ちできていないことからも明らかで、例えば新有楽町ビルのような、今ではとても実現不可能な東京でも最上級のタイル張りオフィスビルが、いとも簡単に容積率の力学で解体されてしまう(都市の魅力が失われてしまう)ことに、どうしても違和感は感じてしまいます。 容積率至上主義、集約至上主義に変わる新しいロジックを不動産開発の世界に持ち込まない限りこの状況はおそらく変わり得ず、そのためにはより広域で長期の因果を扱うシステムや理論を早期に開拓する必要があると強く感じます。
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「新しいオフィスのあり方を提案する」東京駅・日本橋口前再開発「常盤橋タワー」の全貌
ニュースイッチ
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
三菱地所渾身の大規模再開発、いよいよ先行オープンですね。本丸のさらに巨大なビルは二期以降とはいえ、丸の内、八重洲に連なる東京駅北西側の日本橋神田方面へと新しい正面を開く、都内でも指折りの戦略的なビッグプロジェクトです。 設計もほぼ固まり、諸々の戦略的な構成や収支などの構造もほぼ決まった段階でコロナ禍が生じ、このタイミングでのオープンには社内外で大きな議論があったことと思います。いまさらの変更は現実的に不可能ということも大きいとは思いますが、それほど大きな変更もなく、計画通りにオープンということですね。 実際コロナによって、これまで100か0かといった時間や所属、専門性の使い分けを求められていた日本の企業社会でも、離散的で流動的で、所属や場所などの制限もゆるやかな働き方を許容していかない限り、特に国際的な人材の確保や知の集約は難しくなっていきますし、この流れは今感じているよりも不可逆でしょう。いわゆるメガプレート積層型で、セキュリティポイント集約型のこうした都心型大規模オフィスはそうした離散化や流動化といった流れには逆行する構造を持たざるを得ない中、今回の判断は長期的にも注目です。 現実には、さすがにこの立地であれば、どんなに時代に逆行しようとも、集中型で固定型でも十分に集客はできると思います(立地がスーパーニッチなので)。でも、こうした特殊解ではない周辺部、固定床バリューと離散床バリューの境界線はより拡散し、固定床が立地やステータスだけで価値を維持できる総量は、確実に減っていくはずです。 まだなんとか大規模再開発を行う企業体力や都市の価値が残っているうちに、デベロッパー側やそのハードとしてのシステムを開発する建設や設計業態の側、さらにはそれらを使いこなすテナントとしての企業側が、新しい働き方のしくみやシステムを早期に開拓し、こうした都市的なハードに落とし込んでいく努力をはじめておかないと、5年10年と準備にかかる大規模開発案件では、オープンした時には設定がすでに時代遅れということにもなりかねない。 常盤橋タワーの二期などは、まさにその分水嶺になる開発だと思います。日本の大手デベロッパーの本気の未来を見通す力、カタチとして見れるのが楽しみです。
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世界初、ステンレスの3Dプリント橋がアムステルダムにかかる。センサーで交通量や痛み具合を監視
Engadget 日本版
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
まだまだ施工可能なサイズや、施工上不可避な層状構造と全体のマクロな構造との整合性、組み合わせや素材のハイブリッドを苦手とする特性など、特に大規模構造への応用には課題の方が多い段階とはいえ、こうして知見を公に重ねていく姿勢は素晴らしい。オランダやスイスなどは、こうしたまだ本当の社会実装性が不明瞭な領域にちゃんと国が投資をして、周辺の技術者やメーカーを社会がサポートする体制が充実しているのも日本が学ぶべき点。 現時点で大規模3Dプリントは、コンクリートやアルミなど単一素材に限られ、仮設住宅や緊急で現場施工が難しい構造物などの特殊条件以外での実装合理性を獲得するには至っていないけれど、小規模の樹脂系では一部実現しているインクジェット式のように、複合素材を同時に出力できるようになれば、かなり現実的な可能性は広がるはず。 現時点では小規模かつ超高精度な金属プリンタによる、パラメトリックなパーツ製作の組み合わせにより、構造や形態の変数を3Dプリントパーツに集約することによる、既成材を活かしカスタム化が容易なハイブリッド工法などの方が実用化に近いはず。いずれにしても、こうした知見は実践を重ねることでしか蓄積できないという点が重要で、日本でもこういう実験的プロジェクトの機会がもっともっと生まれて欲しいと思う。 ちなみに、色々なセンサーが組み込まれていて云々というのは3Dプリントとはほぼ独立の要素で、そうした環境や建造物のほうに自律性を与えるシステムデザインというのも、また非常に有望な領域。ここへももっと戦略的な投資を。
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西武HD、ホテルなど40施設売却へ 全国で1000億円超
日本経済新聞
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
プリンスはその名の通り旧皇華族系邸宅を庭園ごと取得してその環境を生かしてのホテル展開をやってきて、最近だとバブル期の積極的な新都心系再開発のコア出店で業績を伸ばしてきたものの、その後のインターナショナルブランドや独立ブティック系、デザインビジネス系の波にはどれも乗り遅れていた印象。 バブル出店象徴の一つだった大津、遅れて実現したバブルという印象の芝公園のタワーなどが幕張に続いて売却ということで、ちょうど施設としても老朽化が目立つタイミングでもあり、大した値段も付かないだろうにと思うと、相当大変なんだろうなと。 まだ品川高輪などの明治以来の庭園など歴史的遺産が残るコア施設は維持ということだし、ほとんど廃墟みたいに見える東京プリンスも立地は超一流。そうした不動産での資産価値はあるとはいえ、正直プリンスというと、最近のものでもセンスが昭和で止まっているイメージで、オペレーションに特化するだけのブランディングが効いているとも思えない。 ラインナップのグレード的にもどっちつかずで微妙だし、どこに行こうとしてるんでしょうね。むしろ資産管理の方に特化して、既存のネットワーク維持したままホテルオペレーションの方を売却した方が、一気に攻められるんじゃないかという気も。 しかし、高輪あたりの庭園や建築物は、社会的責任としてちゃんと残して欲しいなあ。
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トヨタ、ウーブンが道路情報解析の米社買収 自動運転技術を強化
Reuters
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
3Dマップの作製と一口にいっても、もともとある地形や都市形状データベースの取得と整理をやるレイヤ、リアルタイムセンシングとその記述をするレイヤ、データのアーカイブ化やライブラリ化をするレイヤ、それぞれのデータからのセグメンテーションや置換を行うレイヤやそれらのシームレスな連携や統合を行うレイヤなど、必要な領域は多岐にわたる。この一つの買収で自動運転に必要なピースがそろう訳ではないし、むしろ方向が異なるピースを集めすぎてしまうと、結局個々の素材はいいけれど、全体として料理として成立しないということにもなりかねない。 積極的な動きを国際的に進める姿勢という点でWovenの動きはよさそうに見えるけれど、そうした全体の統合ビジョンがどれだけ見えた中で進めているのか次第なので、いい要素技術を買収しているから良いという訳でもない。国内でも類似領域への投資などもしている中、決め手を欠いて散弾銃を多方面に打っている状況に見えなくもない。 自動運転という領域を統合するだけでもとんでもなく大変なのに、運転領域だけで完結してしまってその先の都市への接続ができなくなっては長期的に立ち枯れる。その意味で、正解も生態系も見えない中で、非常にスケールの大きな綱渡りが求められる領域。参入のプレイヤーが非常に限られるのはこの難しさにある。日本では数少ないこの壁を突破する可能性を持つトヨタの先見性と統合力、どこまでこうした技術とビジョンを本当に内部化できるのかを注視したい。
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プロが警鐘「小学校低学年で入塾」させる親が子供の輝かしい未来を消すワケ
PRESIDENT Online:プレジデント社の総合情報サイト
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
小学校のうちなんて、そもそも勉強の癖をつけるなんてこと自体不要な気はしますけどね。。。勉強という既に制御された情報を扱うことも将来的には重要だけど、制御された情報を扱う技術は大人になっても身に着けられる。小さいうちに大切なのは、現代の技術ではまだまだ扱いきれない圧倒的な複合的情報量とチャンネル数を持つ多様な世界を、全身のレセプターで体感して、制御や対応のトレーニングをしておくこと。 公園や野山、道路で遊ぶでもいいしスポーツでもいい、工作もすばらしいし仕事の手伝いでもいい。簡単な設問や数字、デジタルデバイスのモダリティに落とし込みようのない多様性を、扱いきれない現実を、ルールや正解の外側を、無意識のチャンネル全域を刺激する体験を、日常で繰り返すことが、特に小学生までのうちは大事。 上記に一つ加えるとすれば、とにかく本を読む習慣をつけさせること。文字を読んでその意図する意味的構造を再構成したり物語を描出したり感情移入までする活動というのは、動画や音を見る・聞くだけ、限られたアクションのゲームだけをするよりもはるかに高度な、まさに人にしかできない圧倒的な知的トレーニング。文字からのメタ構造の抽出ほど高度で手軽な作業は他になかなかない。 プログラミングもいいけれど、多様な手段と経路で考える、複数の読解と構築の手段を持つ、飽きずに集中できる基礎力を構築することのほうが、小学校での多少のスタートダッシュなんかよりはるかに重要。 小学校で比較できるスコアなんて、大人になってからの伸び代に比べれば誤差のようなもの。学生時代に家庭教師や塾講師をしてた経験からも、周囲のいろんな人を見ていても共通して思うのは、親が子供にかわって心配してしまう、焦ってしまう家庭ほど子供は伸びないということ。本当は塾なんて不要。特に日本の受験なんて、個人学習で全く対応可能。 問題はいかに親のほうが腹を据えられるか、子供を信頼できるか、小さいうちに将来ぐっと伸びる基礎を強く広く作ることに時間と機会をかけられるか。今の塾は基本的にその不安に付け込む、需要のないところに需要を作るビジネス。もちろん本当に求める人、それが合う人使える人に機会を提供すること自体は大事なことだとは思うけれど。 ちなみに僕の周囲の数学や物理、コンピューターが尋常じゃなくできる人、ほぼ例外なく文章もむちゃくちゃうまいです。
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【始動】ファーウェイの自動車「スマホ化」計画
NewsPicks編集部
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
スマホというデジタルとフィジカルの接「点」が「面」になり(インターフェース)、さらによりマルチモーダルで没入型の「空間」そのものがインターフェースならぬインタースペースになる流れはもう不可避で、実際にその流れが起こりつつあることは、昨今の半導体不足で生産が止まったのがスマホと車だという点を見ても自明。 インタースペースのノウハウを今一番持っている業態は実は既存の自動車会社で、ダッシュボードやハンドル、ペダルといった視覚や音声、基礎的な機械的装置だけではなく、シートのグラブ感や運動感覚、サブコンシャスな質感や疲労などに至る多様なモダリティで、身体と情報との接点構築とその統合を行っている。実は自動車関連でこれから価値化するのはこちらのマルチな接点としての構造(とそこで取れるマルチモーダルな情報とアクチュエーションの手段をネットワークに接続可能な記述性)のほうで、むしろタイヤとエンジンは不可欠ではなくなる(車輪のないマルチモーダルの没入型ポッドがあることが価値で、移動媒体が一体である必然性はなく、接続可能な自律的なモビリティとして別途リモートで扱えればいい)。 さらにその先には、車よりより複雑で人の移動や複数の同居が可能な「住宅」というより複雑でハイモダリティな「デバイス」への移行があり、さらにはより大型で公共性の高い「建築」、そして「都市」そのものがインタースペース化する方向へと、時代は不可避的に流れていく。その流れでスマホメーカーと自動車メーカーが競合していく(特にEVへの世代交代がある中で、これまでのガソリンエンジンメーカーの優位性が大きく揺らぐ中で)動きはまだ序章でしかない。 GoogleやAlibabaが都市のプラットフォームに投資をするのはそういうことだし、むしろ物理的実体を持たない世界からの環境構築や複合的エージェントの自律的操作に関するノウハウで、逆方向から入ってこようとしているのがゲーム会社(深圳の本社や再開発が話題のテンセントしかり、Epic Gamesしかり)。それらは全て同じスペクトルの上に乗っている。 主戦場はデジタルとフィジカルの境界面(もとい境界空間)。データ単体の連携や構造も大事だけれど、ここをしっかり見て(フィジカル側の解像度を活かして)戦略的な投資をすることが、日本企業が次の10年で強みを作れる必須条件。
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省庁ファクス全廃「断念」 情報漏えい、通信不安 現場の反論数百件
北海道新聞 どうしんウェブ
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
企業や国など、組織が大きくなればなるほど全員が一致するなんていうことはあり得なくなる。トップが相応に時代や技術、あるべき社会的な流れを読み解きながら、多少の反対も覚悟の上で断行しない限り、あらゆるものは変えられないし、結果として全体の体力や変化による価値創造の機会を奪うことになる。 そんなことは百も承知の上でも、政治的なパフォーマンスというわかりやすい果実があっても、いまだにFAXすら手放せないこの社会。WindowsのOSのように、時限を決めてその日までに各自対策を取ることとして強制的に終了させるとかするしかないのかな。 FAXに限らず、何かやるべき新しい事業領域が見えていても、結局社内各部の反対意見や困難や責任に関する意見を聞きすぎてしまうことで、革新性が軒並みたわめられた凡庸な改革案に収斂してしまうというケース、もう日常で見飽きつつある光景でもある。投資とか変化とか、いつからこんなにできなくなってしまったんだろう。 2021年の今、FAXが真剣な議論の対象になること自体、世界的にもガチで冗談だとしか思われないくらいに時代錯誤、ということも理解していない人が多そう。「為せば成る」とか「やってみなはれ」とか、いろいろ座右の銘を掲げているみなさまにおかれては、若者向けに警句を発するだけでなく、むしろ自ら慣れ親しんだ旧習の断捨離にこそご適用いただきたいなあと。
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アメリカ「高層マンション崩壊」はなぜ起きたのか
東洋経済オンライン
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
崩壊事故の内容はともかく、半分以上自動翻訳ソフトに翻訳させて、それをそのまま掲載したかのような翻訳記事で、メディアの質や姿勢としてちょっとあまりにもひどい。事実誤認や混乱を広めかねない雑訳へのチェック機能がここまでないことに唖然。一応経済の主要メディアでしょ? 建築の専門家であればオリジナルの単語や表現が何だったかは相応に想像できるものの、日本語訳では内容もそこから想像できる構成や意味もかなり違ってしまっている表現が多すぎるし、相応の専門性あるトピックに対する用語の使い方という点でも不適切な用例は一つや二つではない。インタビューの発言の訳も明らかに文脈を取り違えた自動翻訳的な部分も散見され、とにかく客観的事実を伝えるという経済誌としてのプライドを疑うレベル。 結果として(オリジナルの英文が読める、もしくは相応の専門性をもとにオリジナルの言葉やコンテンツが予想できる人以外は)結局何がポイントだったのかが伝わりにくいし、実質的な情報やポイントが伝わらない記事になってしまっているし、そもそも訳語がおかしいので構造理解がむしろ混乱する。これはメディアとして大いに反省を求めたいし、一度落とした上でちゃんと書き直して再度公開してもらいたい。
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三菱UFJ、「社会貢献」に融資へ…自動運転に必要な3D地図作成に資金
読売新聞
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
この融資が社会貢献と言う概念にあたるのかどうかはわからないけど、特定の企業や業態にとどまらない大きな系を、次世代の産業のプラットフォームを育てるための融資としては間違いなく今日本に必要だし、むしろ額が1桁足りない位の話ではある。 ダイナミックマップ基盤は道路の3Dマップの半公共財化を担う重要な企業で、昨今の国交省によるPlateauの動きなどとも合わせ、ようやく公共の視点で環境のデジタル化を整備する必要が認知されている動きの1つの見える形。ただしplateauはあくまで地図スケールでのGIS領域に閉じているし、ダイナミックマップ基盤が整備するのも道路と自動車領域にどうしても閉じてしまう。いずれもとりあえずイニシャルの立ち上げに特化していて、その後の産業としてのサスティナビリティまでには踏み込めていないのが実情。 室内や歩道、様々な人が混在する公共領域を含め、異なる産業レイヤや空間スケールでの3D記述の連携の仕組みや汎用性の道筋を、より大きな視点で同時に議論しておくことが、今の日本がこの領域を戦略的な産業に育てる上でとても重要になる。 個別の産業領域に閉じない前提で、戦略的基盤を社会として育てられるか、新しい関わり方や育て方が問われている。今回の融資はまだ三菱グループ内の連携と言う要素も少し見え隠れするけれど(ダイナミックマップ基盤の核は三菱電機)、昭和の連携とは違う相互投資や連携の形が見えてこないと、結局その枠は越えられない気もする。
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夫婦別姓、再び認めず 最高裁、民法規定「合憲」
共同通信
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
裁判というのは感情とか個人の経験とかいう判断で動くものではないので、細かいこれまでの経緯や判例、どういう社会的影響を判断したのか等の流れをしらないまま中途半端なことは言えないけれど、結果として今の社会の実情や感覚、今後のありうべき方向への誘導という形で司法判断が働かなかったことはとても残念。 性というものが二極で固定的なモノではなく、その間に多様なスペクトルを持つ連続的かつ流動的ですらあり得るものだというのは、流れとして否定のしようがない傾向のはず(社会的にも科学的にも)。その中で整数的(二者択一的)な変化を結婚という目的が異なるイベントに際して強要するということは、あきらかに流れに逆行した判断としか思えない。 国籍や民族的アイデンティティのような領域でもよりそうした多様なスペクトルに敬意を払おうという流れになっているし、社会の集団への帰属ということでも、一生一企業専属のみを唯一の価値観として強要するなんていうことでは、優秀な人材を集められないというのはどの企業も感じている流れのはず(司法の世界だって例に漏れない)。人の尊厳や指向性が整数的、固定的な属性で明確に塗分けられることこそ、法の世界が解放への論理立てと道筋を示してほしかった。 色々冷静に書いてみたけど、この判断で何を守ろうとしているのかぶっちゃけ意味わからん。多少の混乱や曖昧になる領域というリスクはあるだろうけど、社会は常に変わっていくから価値の拡張がある。みんなで工夫して新しい価値体系にアダプトしていけばいいじゃない。それが新しい産業創出にもつながるんじゃないのかなと。
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ウッドショック、住宅木材価格「平時の4倍」の激震
東洋経済オンライン
豊田 啓介建築家、noizパートナー、gluonパートナー、東京大学生産技術研究所客員教授
3-4月あたりから周辺の設計事務所や工務店でも影響が実感されてきたウッドショックの影響、今は本当にとにかく資材が手に入らない状況がかなり顕在化している。この記事中では建設総工費に占める輸入集成材の価格割合で比較してしまっているのであたかも実態はそれほどでもないように書かれてしまっているけれど、特に木造戸建て住宅では柱梁材の確保と工程はまさに全体の背骨。これの目途が立たなければ全体の計画自体が動かなくなる。 周辺の戸建て住宅を中心に扱う工務店なども、もう4-5件同時に止まってしまってうごかしようがないというところも実際に出てきている。建て方の目途が立たなければ他の工程のサブコンや職人の確保もままならず、納品もできなければ入金も計算できない。複数の住宅を異なるサイクルで回すことで金の流れを維持している小規模な工務店なら、資金ショートが起きてもおかしくない問題。 国内にも集成材メーカーはあるものの、規模も小さいし加工する原料自体はカナダ産のベイマツなどを使っているところが多い。秋田などでの国産集成材や合板、CLTなどの振興政策を、もっと全国的な技術と組織の集約化や効率化の動きにつなげていくことが必要。 木造住宅に2x4やプレカットなどを使っても、広い土地でシステム住宅が建てやすいアメリカと違い、敷地が狭小で独自の環境にカスタム対応が不可避な日本では、システム化によるコストカット余地はどうしても小さくなる。 むしろ建築基準法にある程度の弾力性を与えて、相応の建材や工法を採用しているときには、敷地の制限由来の集団規定をある程度緩和するとかボーナスを与えるとか、こうした建材や工法がマーケットで生き残りやすいしくみをもっと積極的に考えてもいいのではないか。
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