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【解説】なぜ今、イスラエルは「戦争」になっているのか
NewsPicks編集部
入江 百音デザイナー/ディレクター/ワインを愛する旅人
私がイスラエル/パレスチナでワイナリー旅行をしていた際に食事に招いてくださった現地NGO職員の方の文章を抜粋させていただきました。 メディアには決して載らない、リアルをせめて。 ●いつ停戦になろうと、空爆があろうとなかろうと、ガザ、そしてパレスチナの人々の苦しみは何一つ変わらない ●全てのイスラエルの人々=入植者ではないのと同様に、全てのガザの人々=ハマス、テロリストでもない ●焼け石に水でも、せめて大火事にならないようにかけ続けましょう ==== ● 大規模な地上戦、民間人の犠牲が伴う動きが出ると、メディアはこぞって取り上げ、世論の注目は高まります。それは当然のことです。 しかし、「占領」が本当の怖さを見せるのはその後です。封鎖、経済麻痺、燃料や電気、生活物資の制限等の構造的暴力は、確実にガザの人々の生命を蝕み、実際に多くの救えるはずの命が失われてきた事実があります。 電気が通らず、自家発電の燃料も限られる中、人工透析で命を繋いでいる患者は、保育器で何とか生きている赤ん坊は、どうやって生き延びれば良いのでしょうか。 浄水施設が壊れ、塩分を含んだ地下水を飲んだ子どもの多くが腎臓病を抱え、紛争でトラウマを抱えています。彼らが心身ともに健康に生きることが出来ないのは、仕方のないことなのでしょうか。 これによって失われたガザの市民の命と、今回のハマスのテロ攻撃で奪われたイスラエル人の命、重みは同じです。 それでも、前者は顧みられることなく、後者は世界中から同情と連帯を集めます。 これがどれほどガザの人々を悲しませているか、想像できますか? ● 全てのイスラエルの人々=入植者ではないのと同様に、全てのガザの人々=ハマス、テロリストでもない 私がこれまで出会ってきたガザの人々は、不当な状況下でも懸命に歯を食いしばって、紛争で痛めつけられた故郷を立て直すべく懸命に生きています。 彼らは封鎖や空爆、西岸への入植等の不当な暴力については怒りを露わにしますが、彼らの口から「イスラエル人」全体への恨み事など聞いたことがありません。 ガザ地区のほとんどの人は、イスラエルの殲滅など望んでおらず、人間として当たり前の生活と、イスラエル人との平和裏の共存を望んでいます。
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