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【冨山和彦】「Gの時代」が終わり、「Lの時代」がやってきた
NewsPicks編集部
野末 雅寛(有)イージー・エンジニアリング 専務取締役
以前から注目している「GとL」の議論を、トランプ米大統領選出に適用すると説得力が増す。 従来、国内では大企業と中小企業の対立軸が鮮明であったが、企業規模の大小を問わず、GとLの志向性の違いによって分析することの方が重要である。 私が携わる現業に当てはめると、世界各国がLの論理に回帰していく中で、これからは外需を勝ち取ってくるグローバル企業からの下請け=トリクルダウンに与るのではなく、地域密着型で丁寧に地場の企業に自社商品を直接提供することが必要になってくる。3DプリンタというGの権化のような機械は、まだ製造業のLの現場では使い物になっていないので、それを使えるようにすることがわが社の当面の目標になってくる。 政治では「右と左」の対立軸はかつてよりも影響力を落としつつある一方で、トランプとヒラリーが獲得した選挙人の土地を見るとやはり「GとL」の対立軸が鮮明になっていることは間違いないだろうと思う。論者が述べているように、自民党が強いのは「地方創生」など元来Lに立脚した政党であるとともに、小泉進次郎氏が象徴的であるようにGの論理も緩やかに吸収している点であろうと思う。 日本の野党が自民党に対抗するためには、「あれもこれも」になっている自民党に対して、Gの論理、もしくはLの論理のいずれかを鮮明に打ち出すことが重要になるであろう。民進党は中途半端にGの論理に立っていて影響力をなくしつつあり、トランプ米大統領選手によってLの論理に立脚した亀井静香氏や鳩山由紀夫氏の復権が垣間見える。同じくLの論理が濃厚な鈴木宗男氏はロシア人脈を用いて存在感を増しているのも興味深い。
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