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儲ける知性を休ませ、親切を――糸井重里に資本主義を聞く
Yahoo!ニュース
松本 治周回遅れのビジネスマン
一流のコピーライターらしい問いかけ。一読されたし。 なお、インタビュアーの問いかけとは裏腹に、糸井さんの言っていることは資本主義と対立しない。そこは本人も認めるところ。 企業とは何かという文脈で「マーケティングとイノベーションである」とピーター・ドラッカーは喝破したが、前者によって資本がドライブする余地が減ってきていることを、糸井さんは次のように言う。 "1つは、今の時代は、あらゆるモノが在庫になっていると思うんです。生産能力がどんどん上がって、欲しくないモノをたくさん作るという状況です。 実はお金も在庫になっています。「投資」というと聞こえはいいですが、そのまま置いておいたらお金の意味がないから、お金に仕事をさせようとするわけです。それがものすごく難しくなっている。 モノやお金の価値が相対的に下がっているのとは逆に、人の価値はどんどん上がっています。モノを作るための労働力としてよりも、イノベーションを生み出すような人材だとか、無理かもしれないことでも実現できるよう工夫する人材だとか、そういう人が圧倒的に足りないと思います。" この状況を、私はAmazon的なるものが台頭する時代、と整理している。というのも、Amazonは、究極的な顧客志向つまりマーケティング企業であって、その後に残る営為はイノベーションしかない、ということを上の糸井さんの言葉は示しているから。 ドラッカーは「マーケティングの理想」に関して、次のように言っている。 "理想は、マーケティングの結果、顧客が進んで製品を購入してくれることである。この場合には、販売手腕よりも物流、販売促進よりも統計にもとづく流通をとおして、製品やサービスが手に入りやすい状況を作り出せば、それでよい。"出典『マネジメント』 Amazonを究極のマーケティング企業という所以である。
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