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グーグルはクッキーに代わるツールも使用しないデジタル広告の世界はどう変わるのか
田中 道昭立教大学ビジネススクール 教授
FLoCは利用者のデバイス上で機械学習と分析を行う手法。AIを用いて類似のWebサイトのコンテンツ閲覧行動を示すユーザーを数千人単位のグループにまとめIDを付与。個別のユーザーIDではなくグループ単位のIDのみが公開される手法
。
アップルのMRヘッドセットは2022年、ARメガネは2025年--アナリスト予想
田中 道昭立教大学ビジネススクール 教授
「Appleの最高経営責任者(CEO)を務めるTim Cook氏は2017年、ARの大きな未来に向けて同社が準備していることを示唆し、AR技術はスマートフォンと同じくらい重要なものになる可能性があるとの考えを明らかにしていた。Appleは2019年の年次開発者会議「WWDC」で、AR作成ツールキット「Reality Composer」など複数のARツールを発表した。」 そんな中で、Microsoftは3月2日(現地時間)、オンラインで開催の「Microsoft Ignite 2021」で、Microsoft AzureベースのMR(複合現実)アプリ開発プラットフォーム「Microsoft Mesh」を発表しています。いよいよこの領域での覇権争いが本格化していくと思います。
日本企業に求められるのは「グリーン&デジタル」。デジタル改革担当大臣平井氏とGAFA研究の第一人者田中道昭氏が徹底議論
田中 道昭立教大学ビジネススクール 教授
デジタルシフトサミットが3月5日(金)に開催され、主催者であるデジタルホールディングス鉢嶺会長のモデレーターのもとで、平井大臣との「絶対やりきる日本社会のデジタルシフト」の演題で行われたKey Sessionに登壇いたしましたが、その模様がデジタルシフトタイムズにおいて記事及び動画として配信されました。セッション冒頭では、平井大臣から、「絶対やりきる日本のデジタルシフト」との演題に対して、「退路を断って取り組む」「マインドセットを変える」「行政サービスをスマホで提供する」「人間が幸せになるDXを実現する」等のお話しがありました。大きな話題となっているコロナへのワクチンについては、マイナンバーやデジタル化推進ともに導入していくという強い決意も打ち出されました。
私からは、日本社会のデジタルシフトを「絶対やりきる」ために必要なこととは何か?について、提示いたしました。まず最初に、私自身が今年のCESで最もインパクトを受けた基調講演であった独ボッシュの講演内容から、同社がすでに昨年段階でグローバルな製造業では初めてカーボンニュートラルを達成、その仕組みをビジネスとして展開していくことを発表したことを紹介。気候変動対策、脱炭素対策ではデジタル以上に10年単位で日本企業が出遅れている状況について説明。実際にはボッシュは製造業DXでもトップを走っており、デジタル×グリーンの両輪において優れていることを紹介しました。その後で、いくつかの事例をお話しした上で、私からも、日本社会のデジタルシフトを「絶対やりきる」ために必要なこととは何か?について、提示いたしました。
詳細は実際の記事及びセッションの動画をご覧いただければ幸いです。
日本製鉄 “CO2排出量実質ゼロ”を2050年までの目標にする方針
田中 道昭立教大学ビジネススクール 教授
バイデン政権誕生で一気に気候変動対策へのグレートリセットが起きているなかで、本日の日経新聞朝刊でも、「第1生命、保有株見直し、投資先CO2、25年に3割減」、「中国、石炭火力なお増加—欧米では廃止が優勢」等の記事が掲載されています。今朝のNHKでも、「日本製鉄 “CO2排出量実質ゼロ”を2050年までの目標にする方針」というニュースも流されていましたが、日本でも大手製造業側と機関投資家側双方に気候変動対策への「約束」(Pledge)が迫られています。
私自身も様々なメディアにおいて、欧米における気候変動対策の背景にあるのは、「環境正義」(Environmental Justice)という正義感と各国のビジネス覇権争いという本音があると指摘してきましたが、日本においても、もはやエネルギー政策を大きく変更するところから手をつけていかないと、個別の企業の対策だけでは手に負えない状況にまで陥っていると分析しています。
特に気候変動対策に求心的な動きとなっている機関投資家の集まりであるClimate Action 100+が日本企業10社を含む「世界で最も環境に悪影響を及ぼしている上場企業161社」を名指して改革を求めている一方、日本の機関投資家も続々とClimate Action 100+に署名していることが象徴的だと思います。
本年は完全オンライン開催となったCES2021に参加してみて、私自身が最も大きなインパクトを受けたのは、独のメガサプライヤーでありIndsutry4.0のリーダー格でもあるボッシュが、「2020年中に自社のサプライチェーン全体でカーボンニュートラルを実現した」「その仕組みを本年からビジネスとして事業展開していく」と発表していたことです。
上記の日本企業10社の多くが自動車産業の企業であることを考えると、ドイツの自動車産業の中核的企業であるボッシュの昨年時点でのカーボンニュートラル達成は、まさに「環境正義」という大義と「ドイツの国を挙げてのビジネス覇権の獲得」という本音からの両面によるものだと分析されます。日本でも、「環境正義」という大義と「国を挙げてのビジネス覇権の獲得」という本音からの両面による気候変動対策やエネルギー政策が早急に求められています。
ユニクロ全商品約9%値下げ、本体価格をまんま「税込み価格」に
田中 道昭立教大学ビジネススクール 教授
本日の日経ビジネスにおいて、ユニクロ全商品約9%値下げとの記事が掲載されています。ユニクロでは直接的な理由を公表していないことから(値札を付け替える手間などと説明)、ここ2年間程度のユニクロの月次売上・客数・客単価の推移から、ユニクロ全商品約9%値下げの要因を分析してみました。
月次売上指標を見ると、2019年の9月から2020年2月までの半年では、売上を昨年対比で落としてきたトレンドの中で、コロナ禍で2020年4月には昨年対比43.5%まで落ち込み。その後、6月以降は急速に売上を戻す一方、昨年秋以降は戻りに力強さを失ってきたことがわかります。
また相対的には売上を客数ではなく客単価でつくってきており、消費税表示の変更を迫られるこのタイミングで値下げに踏み切ったものであると考えられます。
アパレル等の小売においては、コロナ禍でユニクロと同様に比較的余裕のある顧客層をターゲットとして客単価で売上を維持してきましたが、このタイミングでユニクロが値下げを行うことで一気に業界全体、すなわちアパレルのみならずファッション全体に値下げ圧力がかかり、国内全体ではデフレ圧力となって作用してくるのではないかと考えられます。

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