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中国の若者を熱狂させる「愛国マーケティング」とは?
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
ベースではどの国でも経済発展に伴って現れる3段階
・①外資ブランド消費
・②国産ブランド消費
・③エシカル消費(いわば"地球消費")
があり、その中で
・中国はまさに②を迎えており、かつ
・いくつかの特殊要因で②が増幅されている
(米中対立 / 政策的後押し / 教育 等)
と言う構造だと理解しています
「政治の話はしない」といっても、欧/米/日で進む③では
各企業はどうしても倫理/文化/社会に関わる価値観に
立場を表明せざるを得ないプレッシャーに晒されており、
中国において難しさに直面しているのだと思います
また、③の視点で(と信じたいが...)政治的な話題が
出てきた時も、(NewsPicksにいらっしゃるような方
とは違う)一般の中国消費者には「① vs. ②」の構造で
捉えられてしまっているようにも感じます
本当に難しいな...と思いますが、まずは上記のような
土台を冷静にNewsPicks上の皆さんとは共有したいです
(少しセンシティブなニュースが出たときに、真っ向
から感情的にやり合うのではなく...見ていて悲しい)
またしっかり自分で出来うる範囲で事実関係を確認する
のも大事ですね
ちなみに、冒頭に関わるfactの1つとしては、昨年時点で
米国と中国の新興D2Cブランドベンチャーを並べると、
きれいに
米国=③中心、中国=②中心
となっていました
ただ、中国の経済発展も力強く、消費観の成熟度も
増してきているため、近いうちにあっという間に③に
達するという(楽観?)シナリオもあるかもしれません
(それでもセンシティブな話題が出てしまうと衝突が
あるでしょうが、捉えられ方は少し柔らかくなる??
ここは多分に期待を込めて...)
中国当局、アリババに3000億円の罰金 独禁法違反で
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
ネットユーザーの声としては「良くやってくれた!」
「テンセントや美団はまだ...?」という声も多い模様
アリババはこれで一旦出尽くし感がある一方、足元で
寧ろテンセント経済圏はますます肥大化しつつある印象
・テンセントはベンチャー投資も2021年初から10件/週
ペースに急拡大中(2位のSequoiaの倍ペース)
・まるで直近で動きにくかったアリババの間隙を縫って
いるように見える(?)
世界的に整備が進んでいる独禁法の先端事例となるのか
国際社会からは単なる「出る杭叩き」の政治的ツールと
見做されてしまうものとなるか
(勿論、そうならないよう前者を期待します)
他プレイヤーへの対応含めて、引き続き注目しています
なお、これまで別記事にも書いていますが、中国ベンチャー周りでも本件をポジティブに捉えている論調が主流です
・VCや起業家からすると「新たな成長機会の出現」の
意味合いの方が大きい
・独禁法で叩かれるステージは遥か雲の上
https://newspicks.com/news/5680339/
本件をもって、「中国イノベーションが死に向かう」と言う論調をたまに目にしますが、これは「?」かと思います
(見たくない現実も含めて、しっかり見る方が日本のためにもなると思います)

【新発想】テクノロジー企業が、養豚ビジネスに殺到中
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
スタートアップの最新技術の実装先として、確かに「養豚場」を耳にする機会はちらほらありました(例:監視カメラや無線給電等)
ただ、ネット大手の動きを改めてこうして整理頂けるとびっくりです、ありがとうございます
中国において、「toC/下流/表側」(Consumer IT)の成熟後の、「toB/上流/裏側」への先端技術の社会実装の加速は、本当に目を見張るものがあります
・半導体/製造業、医療、交通/街づくり、農林水産...
・基本的には全て、未成熟な産業をupgradeする文脈
・日々、勉強を続けないとすぐ置いていかれそう(汗)
ちなみに「養鶏場」は殆どDX化は進んでいないようです
(※ 先日、華東/上海地区の最大供給産地を視察)
・まさに「産業/社会的課題の規模」×「生産性向上余地」
の点で、実は似て非なるものということなのでしょう
-卵は供給量/価格も安定し、鶏舎は元々ほぼ無人等
・このあたりの明確なメリハリ/優先順位も面白いですね
全国初の「事故リスク情報」提供 阪神高速の新管制システム稼働
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
(あくまで参考ですが)中国では道路状況に加えて、管理が必要な「特殊車両」は、1台1台のレベルで地方政府/輸送会社が運行状況をモニタリング出来るようになりつつあります
・危険物輸送車両や長距離観光バス等の全車両を地図上に
マッピング(車両番号/経路/連続運転時間等)
・問題行動(喫煙/携帯通話/居眠り/無休憩/法令違反等)
がシステムに発見された車両は自動的にアラート
・状況確認のために各車両の車内カメラ/ドライバーの
様子をタイムリーに確認可能
さすがに一般トラックへの拡大はコスト(+一定の心理的抵抗?)のために未実現ですが、確実に事故の減少に役立っているようです
日本はベースの運転マナー/安全度が高いために問題になりにくいかもしれませんが、参考になる面もあるかと
・やろうと思えば上記のようなレベルでの知能化技術の
社会実装も技術的には出来る
・「0 or 100」の議論ではなく本当に必要な部分だけでも
考えてみるという姿勢は大事かもしれません
電動キックボードは今年浸透するか?「シェア・マイクロモビリティ」先行く欧州市場の最新動向
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
記事の中に中国シェアリング自転車の「負の遺産」とありますが、実は隠れた「正の遺産」もあることも触れておく方がfairかもしれません
それは、欧州・中東のシェアリング事業者を支える縁の下の力持ち役に、中国発ワンストップ型ソリューションが徐々に使われ始めていること
・都市毎のライセンス・地場プレイヤー優先方針により、
一般的に各地のオペレーターは小規模/分散傾向
・インフラに投資する余力がないオペレーターも多い
-記事に出てくるような自前でソリューションを組める
ような大規模オペレーターばかりではない
・そこに対し中国のシェアリングモビリティで培った技術
を一気通貫で提供するプレイヤーも出てきている
-ハード設計/ソフトウェア/ロック/標準バッテリー等
-行政の指定する駐禁エリア等と連携した対応も可能
(参考)
なお、中国のシェアリング自転車自体は2周目の戦いに入っています(まだまだ進化の途上)
・1周目のベンチャー群は単体経済性に目を瞑ったまま、
IT大手による"決済普及の代理戦争"ツールとして
(言い方はアレですが)使い捨てにされた感
(ボロボロに打ち捨てられた車体は残念な限りです...)
・2周目の今はIT大手主導で少し慎重な地域展開と値上げ
による経済性改善で再チャレンジ中
(参考2(追記))
ちなみに中国シェアリングモビリティ文脈で手堅い経済性が検証されつつあるのは「C向け×車体そのもの」ではなく、「プロ向け×2輪バッテリーシェア」だったりします
・フードデリバリー/宅配の電動2輪ドライバー向けに、
サブスクリプションで電池交換を提供
(利用頻度・利用パターンが見えやすく手堅い)
ワクチン輸出、中国が席巻 外交や経済で攻勢も
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
輸出の話と少し話が逸れますが、中国国内のワクチン接種状況「北京40%/全国8%」は
①基本的には大都市から優先
②北京でも40%止まりなのは「積極的な政府」と
「市民の感じるメリット(/リスク)」の綱引きがある
と言った事情が数字に出ている感じでしょうか
後者②を少し現地感覚も踏まえて補足すると:
・前提として、基本的にワクチン接種は自由意志
・地方政府は積極的に企業に従業員への接種を呼びかけ中
-「今受けると無料なので是非!」の電話が経営者に
-押しの強さからすると背後にKPIの割り当てあり?
・一方で若者中心に「メリット感じない」という声も
-「そもそもコロナ感染のリスクが身近に殆どない」
・結果として、ホワイトカラーの志願者30〜40%+
メリットor強制力あるエッセンシャルワーカーの構造?
-北京のタクシー運転手の場合、ワクチン接種がないと
毎週PCR陰性証明が必要となるため、実質的に半強制
-もちろん医療や教育現場なども進んでいる
ちなみに「中国在住外国人」への接種も受け付けが開始されていますが、こちらは更に様子見というムードかと
・コロナ感染の脅威を現状ほぼ感じないのは外国人も同様
・「国際移動で隔離不要」など明確なメリットあれば
飛びつくが、中国内での生活なら不要かな...という感じ
・まさに海外での中国製ワクチンの接種後の経過を暫く
注視したいというのが(やや不謹慎ですが)本音
(良くも悪くも何かあればメディアが飛びつくだろうと
特に大規模接種が進むインドネシア等)
※副作用について、外資系製薬会社の友人は中国の治験もかなり厳格になって来ていると言うのですが、このあたりイメージでなく科学的知見を専門家に伺いたくはあります
激戦のスマホ充電器シェアリングサービス、中国初の上場企業が年内誕生か(一)
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
スマホ電池シェアリング領域から複数企業が上場見込み
独自に追加的に調べてみたところ...
・2021年3月までに「シェアリング」をテーマに資金調達
したのは494社
・うち一定規模に到達(Bラウンド or 累計5,000万元調達
or Valuation3億元超え)したのが105社
・これらを分類したところ、やはり、現在でも規模維持・
安定しているのは以下あたり
-モノ: 自動車、スマホ電池、2輪用電池
-サービス: モビリティ、物流/宅配
-空間: 短期宿泊、オフィス、モデルルーム
※ 中国らしいのは、スマホ電池、2輪用電池(特にプロドライバー向け)、および、モデルルーム(家具EC企業による顧客宅の見学ルーム化)あたりか
中国、電子タバコ規制強化 「RELX」一夜にして時価総額1.5兆円が蒸発
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
「スタートアップチャイナ」の特集記事/コメントでも
言及あった「e-VAPE」への規制が入りそうで、上場
間もない悦刻(RELX)の株価に大打撃というニュース
本当は当局としても、上場前に法整備をしたいのでは
ないかと思いますが、追いつないのは世界の投資マネーが
更にgreedyになっている面もあるからでしょうか
========
【爆速上場】中国の「電子タバコの女王」が凄い
https://newspicks.com/news/5654653
(コメント再掲)
ちなみに釈迦に説法ですが、電子タバコは2種類あり、iQOSは前者、悦刻やJuulのフォーカスは後者ですね
・HNB(Heat Not Burn)
-葉巻タバコ代替、喫煙者(主に40歳超)がスイッチ
-中国ではカートリッジ販売は「明確に禁止」
・e-VAPE
-液体カートリッジ、Z世代中心のブルーオーシャン
-中国では法律で「グレー」のまま
→ ということで、グレーのままでの上場です
今までのベンチャー周りの政策運用の原理原則で行くと
「数千社がトップ数社に絞られて、兆円クラスの規模になったら規制が整備される」
のですが、今回はどうでしょうか。大変に興味深いです

【投資殺到】グーグルも投資した医療AI企業
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
特に中国ヘルスケア分野については、
「民間のイノベーション/知能化」と「政策」が不可分
に連携しながら進んでいると言えます
大きなトレンドとしては、記事にもある①を初めとして
いくつか挙げられるでしょう
①「医用画像分析」で大量データ・アルゴリズムの強みを
活かしたベンチャーが医療機器の承認を得て飛躍
・2020年には10社が「3類」を取り医療機器として認定
← 政府による制度整備・認定付与(出口)
× 政府による画像DB化・標準化(教師データ)
(眼底画像や肺画像を匿名化して国がDB整備等)
②伝統業界の未成熟を埋める「ネット病院/ネット薬局」
(病院の順番待ちAppやEC発)がコロナで加速
・大手ネット系がオンライン・オフライン問わず、
病院・薬局業態に次々と参入
← 薬デリバリーや病院業態への民営資本参入を承認
③科創板(中国版NASDAQ)・香港市場を目指して、
「製薬・創薬」のベンチャーが大量起業・上場
・現在まで計23社10兆円超の企業に赤字上場許容の恩恵
← 製薬・創薬企業を優遇する上場基準の準備
周りでも、少し前までBtoB/SaaSで成果出していた
VCが「これからはヘルスケアだ!」と昨年頃から
大きくフォーカス転換しているのを見て、本当に動きが
ダイナミックだと感じます…
中国コスメ「完美日記」が米上場後初の決算発表 売上高大幅増も損失かさむ
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
「①オンライン×新規客(KOLマーケ)」費用高騰を受け
「②既存客リピート(WeChatコミュニティ運営)」
「③オフライン(デジタル発だが逆に店舗拡大中)」
の2つ(②③)に経営レベルでの活路を見出そうとしている状況かと思います
少なくとも昨年時点では、顧客/チャネル別売上構成は、
①:②:③ = 80〜90%:〜10%:〜10%
であり、
・①は赤字(小红书Red上のKOLマーケやW11割引)
・②も全社員の約半数(400人?)をコミュニティ運営
人員として突っ込みながら、まだ先行投資段階
(かつ中長期的なロイヤルカスタマー育成よりは、
強いインセンティブつけて刈り取り優先のイメージ)
という理解ではないでしょうか
②でちゃんと規模化・収益化の目処が立つと、中国ならではの「オンラインコミュニティ運営モデル」が、マスセグメントでも成立するということで面白さが増すのですが...
(NIOのようなハイセグメント商材や、初期の小米のマニアックなエンジニア向けの方が②は成立しやすい)
引き続き、要注視です
(①中心のまま息絶えてしまうとKakuさんの仰る通りの話ですが、②も経営レベルでのコミットで頑張っているようなので、もう少し暖かく見守ろうかと^_^)
追記
ハイエンドセグメントの買収も、マスの焼畑モデルから脱したいという背景からでしょう(釈迦に説法ですが)

NORMAL