外資の中国投資18年ぶり低迷 22年下期、最大の73%減
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もう1つのデータ、即ち「対中FDIは‘22年に過去最高」
と併せてみると、より正しいメッセージは
・△「中国投資は低迷」
・⚪︎「入れ替わりが激しい」「二極化してきている」
(流入は過去最高だが、退出も増えてきた)
ということではないでしょうか
(マクロ経済の専門ではないため、ざっくり理解ですが
FDI(外国直接投資)=主にGross流入を見る
国際収支統計の負債=流出入のNetに近い、と理解)
実際の肌感覚に照らし合わせても、後者な気はします
・「入れ替わりが激しい」
-新規ハイテク/先進製造分野では外資投資は大幅増
vs. 伝統的な分野は国外へ流出
・「二極化してきている」
-中国にコミット続ける勝ち組(10年前から分化)
vs. 退出組
-中国の地産地消サプライチェーンにダブルダウン
vs. グローバルサプライチェーンからは遮断
どの比較においても片方の事例しか記載がないように
見えますが、本来的には併せて記載する方がFairでは
ないかなとは思ってしまいます
(ソニーのカメラ移転の裏には、パナソニック(家電)
や村田製作所の新規投資もあるわけですし)
いずれにしろ、確かにこれまで通りの一本調子ではない
のは本当にその通りで、増加・減少していく分と、
減少を補いたい外資への異例のラブコールの効果等を
色々と見ていく必要があるのかとは思います
ちなみにベンチャー投資の世界は、テーマの入れ替わり
の影響もかなり効いており、内資(人民元ファンド寄り)
の存在感が増していることは事実かと思います
・米ドルファンドの好む
「toC/表側/新興領域」×「巨大Jカーブ/爆速成長」
× 「米国上場」
→ 人民元ファンドの好む
「toB·toG/裏側/伝統領域」×「堅実なupgrade」
× 「香港/中国(科創板等)上場」
・外資(米ドル)の割合はここ数年ずっと30〜40%
で来ていますが、これからどうなるかは注視中
注目のコメント
記事中のグラフには米国企業のアンケート調査で、半数弱が数年は対中投資の自信が回復しないと答えている一方で、すぐ回復、数カ月以内に回復もあわせると4割ぐらいあります。米中対立の影響はもちろんありますが、今年の中国消費の回復は予想以上のペースで進むと私は予想しているので、数カ月後にはまた違った姿が見えてくる可能性もあります。
また、中国の地方政府は昨年12月のゼロコロナ解除以後、外資投資集めにやっきになっていて、かなりの好条件を振りまいているとか。その効果がどれだけ出るかも注目されます。外資にとって、今の中国はリスク以外のナニモノでもありません。事業が成長すると、共産党がコントロールしにかかり、幹部に人材を送り込んできます。香港のように、突然の強権発動もあるでしょう。権威主義で、中国は国力が低下していきます。