【李開復】ChatGPTでAIは「2.0」にアップデートされた
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ChatGPT(を含むGenerative AI)で中国が米国に
出遅れた主因として、起業家/企業の考え方の差が
挙げられています
・米国は長期の技術ビジョンに基づき、短期のまだ証明
されていない、リスクの大きい事にもあえてチャレンジ
・中国は商業的価値が見えた段階で一気にリソース投下を
行ない、短期で市場投入し、収益創出するのが得意
これも踏まえ、「中国×Genarative AI」が出遅れた理由
は「データ」「アルゴリズム」「利用シーン」から末尾
のように全体像を説明できそう(自身の思考整理を兼ね)
ちなみに米国でもGenerative AIで具体的なPMF見えて
きているのはまだ4タイプ程度
・Text-to-Text: ①広告文生成、②文法修正/書き換え、
③Code補完
・Text/Image-to-Image: ④個人向けAvatar生成
(中国ではまだPMF取れたモデルないが、ライブ
コマースの台本作りやファッションモデル生成等の
EC・ゲーム周りに萌芽あり)
これから米中で様々なビジネスの試行錯誤が起こって
いくことでしょう
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「中国×Genarative AI」が出遅れた理由
■ 米国×Generative AIと比べて
・「利用シーン」が黎明期/試行錯誤段階なのは同じだが
米国は長期の技術ビジョンに基づいて投資を行う上、
短期的にも検索(≒Google)というdisrupt対象が
見え始めた(よってMSが巨額投資を継続)
⇔ 中国は商業価値が見えない中で投資が劣後し、
また目先の検索(≒百度)の存在感も限定的
・「データ」も英語の方がWeb上に量・質共に恵まれた
データがある
⇔ 中国はそれがない
(要因はアプリ/プライベートトラフィックの発達、
言論統制 等の複数が考えられるだろう)
・(「アルゴリズム」は米中エンジニアの質/量に大差
なく、上記2要素の従属変数となりそう)
■ 中国×他AIと比べて
・画像認識は政府が「利用シーン」(監視カメラ数億台)
と良質なデータ(身分証明書の写真や安価で大量の
アノテーション人員 等)、更にはベースのPJ発注まで
支えて、世界に先駆けて発展
・自動運転も潜在的だが巨大な「利用シーン」と、政策の
緩和により初期からデータ取得・実験環境が見えていた
注目のコメント
中国で多くのユニコーンを誕生させたシノベーション・ベンチャーズCEOのカイフー・リーさんのインタビューです。後編ですが、前編を読んで無くとも読めるようにまとめています。
リーさんの「起業チャンス到来」との熱弁がとても印象的した。このインタビューのハイライトはリーさんが「中国はデータ量での優位性はなくなったかも」と分析している部分です。
これまで中国は14億人による圧倒的なデータ量で、精度の高い音声認識などを実現していました。これが意味をなさなくなるなら、大きな変化です。
昨日公開しました前編はこちらです。こちらも面白いので、お時間ありましたら合わせてご覧ください。
【必読】AIで「失業」しないための戦略はこれだ
https://newspicks.com/news/81405883つの起業のタイプが印象的でしたがやや極端な例なので、補足をします。
1. ChatGPTを応用して自社サービスを作る
2. 自国に特化したChatGPTのようなサービスを作り、ChatGPTに代表される巨人が来ない領域で戦う
3. ChatGPTのライバルAIを作る
2と3はAIを作る話で多くの人にはあまり関係のないオプションなので、地に足の着いたNextActionとしては下記の3タイプがあると思います。
1. ChatGPTにAIに代替されない職業に退避する(例:身体系・メンタル系への退避)
2. ChatGPTを使い倒して、今の職業での案出し・調査の量と幅を大幅に増やす(例:コンサルや新規事業開発部員の能力アップ)
3. ChatGPTのAPIを使って新サービスを作る(例:ChatGPTを英語教師AIとしてアプリ開発をした事例が既にあり)
AIコンサルとしての知見を活かしてNewsPicksのNewSchoolから出版させて頂いた書籍『AI時代のキャリア生存戦略』(https://amzn.to/3sJevNF)で、AI時代に気をつけるべきポイントを詳しく解説もしていますので、ぜひご活用頂ければ幸いです!ChatGPTは検索業界のiPhoneと言われているとか。iPhoneが競合を巻き込んで世の中を変えたことが起きるんでしょう。その意味でChatGPT(あるいは今後出てくる競合)をどう使いこなすかのステージがすぐきそうです。