生成AIで出遅れる中国、規制が足かせ 恐れる体制批判
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アプリケーションの1つとしての「AIチャットサービス」
の普及という意味では確かに中国はスロー。ただ、それを
もってGenerative AI(生成AI)全体の取り組みが劣後と
印象付けるのは、ミスリーディングかと思いました
寧ろ、基盤レイヤー(例: LLM(大規模モデル))での
基礎研究は中国は長期着手中で、やはり米中双璧をなす
状況に近づきつつあると見た方が良さそうです
(学界の方々がFairに良くご理解かと思いますが)
私の知りうる限りで2つの例を挙げてみます
①中国で最も高性能なLLM=研究所発(≠IT巨人発)
智譜AI(Zhipu)のChatGLM がGPT-3.5(Chat GPT)
レベルに既に到達('23年初時点)
・17年からLLMの発展を予見、官民共同で5年以上
取り組んできた中国版OpenAI
-智源研究所(清華大学発)の副院長が創設、
大学・政府が計10億USDものリソースを投下した
成果をSpinoff
②世界最高性能のオープンソースLLM="中国人発"
CloseなTransformer路線へのアンチテーゼとして
オープンソース×非Transformerベースの軽量型LMMも
登場、代表格が中国人発のRWKV
・Transformerと比べて、同一性能(≒パラメーター)
あたりの計算量が圧倒的に小
-計算複雑度: RWKVはO(N)
<< TransformerはO(N^2)~O(NlogN)
・大規模化での必要GPU数を劇的に削減すると共に
小型デバイスへの搭載も可能に
・既に技術的に一定評価を獲得済
-Githubで8,000 Star(6か月間)
-Chatbot Arena('23/5)世界6位
・UC Berkeley、UCSD、CMUが共同設立した
LLM研究機関LMSYSによる評価
・商業化利用可能なLLMでは世界1位
中国ではアプリケーションが具体化された段階での
キャッチアップ・大規模投資・社会実装スピードが
お家芸でした(例: 監視カメラ → 画像認識AIの普及)
しかし、ことGenerative AI領域に関しては、逆説的ですが
アプリケーションがそこまで普及していないのに
基礎研究が進展している
ところに中国(に限定せず中国の方々)の底力あるように
感じます
注目のコメント
Web3が中国では全然盛り上がらなかったと聞きました。自律分散技術なので、中央集権と相性は最悪でしたから、やはりという感じです。
AIもWeb3と同じ轍を踏むのでしょうか?AIが全産業発展のキモであることは、重々承知でしょうから、禁止よりは発展を促す方針にはみえます。一定の足枷にはなるかもしれませんが、そもそも米国ITサービスが遮断されているので、多少遅れても十分に成長余地があるのが、他国と違いますね。板谷さんがご指摘されているとおり、中国の大規模言語モデル研究は着々と進められていましたし、ChatGPTブーム以降の熱気も凄まじいものがあります。ただ、政府の規制、米国の制裁によるGPU不足、中国語データセットの不足あたりはネックではあると思っています。また、勝負は大規模言語モデルの性能だけでは決まらず、プラグインやアプリの開発などエコシステムを築けるかという競争になるわけですが、ここでは規制は相当なハードルとなりそうです。
一方で、2B型の生成AIはそうした課題を回避できるので導入しやすそうな気配を感じています。ファーウェイ、アリババ、テンセントはビジネス特化型の生成AIを発表しており、この分野での進展に注目しています。
このままではAI後進国に…「中国版ChatGPT」を使ったジャーナリストが指摘する"残念な現状" 「すでにアメリカを超えた」と豪語していたが… | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) https://president.jp/articles/-/69706?page=1