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米利下げ見通しに浮かれるウォール街、厳しい現実は見て見ぬふり
大槻 奈那ピクテジャパン シニア・フェロー 名古屋商科大学大学院 教授
利下げ局面は金融サイクルで最もショックが発生しやすいフェーズです。記事にあるような様々な歪みを考えると今回だけこれを回避できると考える論拠には乏しいです…
唯一の、しかし強力な"救い"は、今年3月の、当局による銀行の制度を超えた救済劇。ルール通りの処理をしていたら危機に陥っていたかもしれません。
こうした処理が、いついかなる時にもできるなら、当局はリーマン級のクライシスは未然に防止できるでしょう。ミニショック程度が反復するというのが当面のメインシナリオです。
尤も、無限の救済は、中長期的にモラルハザードと財政悪化という、不可逆的な代償を余儀なくするでしょう。日本という先行事例がこのシナリオを暗示しています。
日銀 植田新総裁会見「金融緩和策 継続が適当だ」
米消費者物価、6.4%上昇 7カ月連続で伸び鈍化―1月
大槻 奈那ピクテジャパン シニア・フェロー 名古屋商科大学大学院 教授
sticky price CPIも、前月と変わらずの6.3%。
https://www.atlantafed.org/research/inflationproject/stickyprice
方向性は沈静化で間違いないですが、粘着性が高く、沈静化のスピードが市場の想定よりは緩いことが見て取れます。
このスピーチはとても重要で、日本のデフレと同じで、インフレが長引き、人々のマインドに定着してしまうと、退治するのが難しくなります。今後の利上げ打ち止めでは、そのメッセージがどう響くのか、人々の心の動きを読むという難しい計算を強いられることから、場合によっては先送りもあり得る局面だと思います。
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