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7万字の○○が、たくさん読まれることはないけれど
上杉周作
上杉 周作「ファクトフルネス」訳者(2019年1月発売)・シリコンバレーのエンジニア
書きました。以下抜粋: わたしは、『ファクトフルネス』の著者のひとり、ハンス・ロスリングを超えるような世界的なインフルエンサーが、日本からどんどん出てきてほしいと願っている。 2年前に亡くなったハンス・ロスリングはスウェーデン人。『ファクトフルネス』的に言うと、日本はスウェーデンと同じレベル4の国で、人口は10倍以上だ。だから、ハンスよりも素晴らしい業績を残すような、世界的なインフルエンサーが日本から10倍出現していいはずだ。 でも、日本でいま話題になっているインフルエンサー達を見ていると、少し不安になる。 『ファクトフルネス』の第1章では、「わたしたち」と「あの人たち」という二項対立を求める「分断本能」について書かれていた。「わたしたち」と「アンチ」という分断思考にとらわれているようでは、発信する側も受け取る側も、正しい姿勢にはなれない。 今回わたしが翻訳した、7万字の脚注がたくさん読まれることはない。けれども、脚注について書いたこの記事が、ファクトフルネスに関する議論、ひいては日本社会における議論の質を上げることに1ミリでも役立てば、これほど嬉しいことはない。
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ブロックチェーンは、メリットよりデメリットのほうが大きいのか?
上杉周作
上杉 周作「ファクトフルネス」訳者(2019年1月発売)・シリコンバレーのエンジニア
訳者です。ご意見お待ちしております。 抜粋「最後に」より: ブロックチェーンについての記事を書くと、「インターネットも昔はこうだった」とか、「はじめは鳴かず飛ばずだったが、突然人気が出たテクノロジー」を使って反論する方が出てくる。 たいへん結構なことなのだが、それと同じくらい、「はじめは鳴かず飛ばずで、そのまま下火になったテクノロジー」もたくさんあるわけだ。 だから、「はじめは鳴かず飛ばずだったが、突然人気が出たテクノロジー」を持ち出すなら、「どうして、そのまま下火にならず、突然人気が出ると思うのか?」という問いに答えたほうが、説得力が増すと思う。 そしてもうひとつ。「批判が出てくるのは、皆がバブルから目が覚めて成熟期に入った特徴だ。だから、ブロックチェーンも時間をかけて成長していくだろう」というコメントもよく見かける。しかし、技術は成熟期に入り損ねたまま衰退していく場合もある。新しい技術が、必ず成熟期に入る保証はないからだ。そして、成熟期でなく衰退期に入っても、同じような批判は出てくる。 よって、そのような人たちは「これから来るのが衰退期ではなく、成熟期である理由」を具体例と共に述べた方が、説得力が増すと思う。
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