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英上院、移民移送法案を可決 難民申請者をルワンダへ
梅本 優香里アフリカビジネスパートナーズ
執念の成立ですね。英国にきた不法移民をそのままルワンダに移送する英の移民対策がとうとう成立。アフリカは、移民を出す方かと思っていれば、受け入れる方だという。移民にほとほと困っている英国と、英国に恩を売りたいルワンダの思惑が一致し、一見奇想天外な対応策がほんとうに実行されることになりました。2-3カ月後には実施とのこと。
この法案が議論されてきた英国の論調に、法的な手続きとして正しいのか、正しく審査が行われるのかというもののほかに、「ルワンダのような危険で人権がないところに移送するのは移民/難民への人権侵害」というものがよく聞かれました。ルワンダは、自然が美しい暮らしやすい国ですが、独裁的な政権であり民主や自由、法の支配という概念において大きく課題があることは間違いない。一方でそういう国だからこそ、大統領は移民を受け入れても管理できる自信があるのだろうとも思います。とはいえルワンダの人口は1300万人くらいしかいないですから、受け入れられる人数にも限度があるかとは思いますが。。
ケニア古着業者がEUの輸出規制に反対するロビー活動
梅本 優香里アフリカビジネスパートナーズ
仏、デンマーク、スウェーデンが古着の輸出にバーゼル条約の適用を提案し、輸出を禁止しようとしていることに対し、ケニアの業界団体が「古着産業を潰す」と反対の声を上げたというニュースです。
いやいや、アフリカは古着の墓場になって困っているのではないの?と思うかもしれませんが、いろいろな立場があります。
アフリカに古着を送るべき?送るべきでない?古着をめぐるさまざまな視点
https://note.com/umemoto_abp/n/n191d6991079e
ただ、先日の仏でファストファッション規制法案が国会を通過した件も含め、フランスはシーインをはじめとする他国のファストファッションの競争力を弱めるため、また、リサイクルの果実も自国で得ることが、規制の目的に思えます。
アフリカにおいても、古着輸入量トップ2であるガーナとケニアのうち、ガーナはEUと歩調をあわせ古着輸出の規制を求める声が多くとりあげられ、ケニアはおそらく、古着輸出大国米国の関与か、この記事のように、むしろ古着産業が現地経済に貢献していると訴える声が大きくとりあげられます。
ちなみに前回トランプ大統領は、古着への段階的な関税アップにより古着輸入を減らそうとした東アフリカの国々を文字通り恫喝して、輸入禁止を取り下げさせています。彼が当選したら、同じ立場をとるはず。
代理戦争というかポリティクスになって嫌ですね。なにより一番は、アフリカで衣料を作り、自給自足度を高めることだと思っています。
フランス ファストファッション規制法案が国民議会を通過
梅本 優香里アフリカビジネスパートナーズ
アフリカはファストファッションに代表される古着・衣料廃棄物の終着駅なわけですが、それと同時に、アフリカにも世界各国と同様に安くいろんな服をたくさん買いたいというニーズは存在していて、それはファストファッションが提供してきた価値そのものです。ケニアでも、かつて古着の輸入禁止や関税アップを導入しようとしたことがありますが、反対したのは古着の一大輸出国である米国と、ケニアで古着を販売している人たち。一般の人たちも、どちらかというと古着やファストファッション賛成派だと思います。
古着の輸入を禁止している南アフリカでは、シーインがいま人気です。また、ファストファッションは、アフリカの縫製工場の貴重な顧客でもあり、アフリカの工業化を助けてもいます。
ファストファッションや古着を巡ってはさまざまな視点があるので、それらをとりあげています。アフリカに古着を送るべきなのか、ファストファッションは救世主なのか害なのか、考えるきっかけとしてもらえればと思います。
https://note.com/umemoto_abp/n/n191d6991079e
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