GWを×24×365÷100したら、「設備稼働率100%相当の」億kWhになるので、割り算で想定稼働率が分かる、と。 太陽光14.1% 陸上風力21.6% 洋上風力31.0% 地熱55.2% 水力18.9%（←意外と低いな） バイオマス67.8% 「現行の2030エネルギーミックス」では全体の22〜24%がこれら再エネなので、約1/3（全体の7%）が非同期電源。また再エネの4割弱（全体の9%）が「タイミングを人が決められない電源」によって賄われる。また8割弱（全体の19%）は稼働率1/3に満たず。 まぁこのくらいの比率なら、国全体の電力ネットワークで十分耐え得る程度感じゃなかろうか。（非同期の問題は瞬時値で見ないとホント議論の意味ないかもしれないけど、）感覚的には、倍くらいまでは今の電力ネットワークの運用の仕方で再エネの不安定性を吸収する、という努力がなされていくのかなと。もっと増えると、根本的なゲームチェンジが無いと厳しいような。昔、「水と安全はタダ」だったものが崩壊したように、「電力はいつでも安定」という社会神話を崩さないといけない、とか。（←崩さなきゃいけない、という主張では断じて無いです悪しからず

なるほどね、と思いながらも。 「つくる」の3強がエアプロエアリキリンデ。先進国工業ガスの領域を出ていない。資源領域からの名乗が次々と上がっている現状、業界地図が変わる可能性も無視できず。 また「つかう」も、FCVだと。（「売る」という切り口が出てくるのも、FCVを念頭に置いているからですね。）発電について全く触れられてないのは、まさに今時点の切り口だからでしょうか。それでも少なくとも、既存ボイラーへの併産余剰水素混入は足し合わせたら結構あると思うのだけど… そういう訳で、「今まで」を俯瞰するには十分かもだけど、「今の動き」を見るには心許ない記事でした。

非同期電源比率。再エネにおける「時間シフト場所シフト」と、「マクロ環境vsミクロ環境」と並ぶ難しい問題のひとつ「品質安定性」の話ですね。 > エネ庁は対策を即座に検討して備える考えだ。 「即座に」ってどこにかかるんだ？というか「即座に検討する」ことは備えになるのか。と、しょうもないツッコミを思ってしまったのだけど、それは脇に置いておいたとしても、じゃあどういう対策があり得るのかなと。 ボイラーやガスタービンがいずれも回転体の慣性力で停電回避してるとなると、フライホイールくらいしか思い至らないのだけど。

家庭用×純水素、という、燃料インフラ側の努力を試されているような案件（苦笑） 簡易ガス供給事業みたいなバルク供給を考えたらいいのですかね。HARUMI FLAGもそんな感じか。事業所向けだと、電気の規模を合わせたとしても熱（お湯）の活用がたいてい問題になるので、設備自体からすると狙いたいのは家庭で間違いなく。

> エネルギーというのはあくまで手段なので、最終的にはコストをちゃんと下げられるか、あるいは安定的な供給が確保できるかといったところが鍵になります。 CO2という廃棄物にどれだけコストを掛けられるか。市民視点だと、目に見えるゴミの回収だって、せいぜいゴミ袋代を払うくらいなもので、他基本的なコストは公共コストとして税金で行っている。モラルハザードとの戦いは、そういう形しか解決できてないという実例が世には既に出来上がってしまっている。 また、産業や生活の基盤となるインフラの「安定供給」の努力とは得てして忘れられがちなもの。瞬時的に同じ性能品質物量を提供するだけならそりゃ大して難しくもない訳だけど、いつ止まるか分からなきゃ継続的な事業には使えないし、いつ途絶えるか分からなきゃ備蓄コストも嵩むってもんで。 再エネがこういう壁を越えていくことが、ネットゼロへの道な訳です。

豪州褐炭からの水素製造・輸送プロジェクト。 石炭の輸出大国オーストラリアは、世界的な脱炭素の潮流の中で外貨獲得手段を失う懸念がある。そんな中で、手慣れた「資源ビジネス」の範疇を使いつつ新しく挑戦できる事、という意味で、水素は彼らの国益に適っている訳です。 脱炭素、地球の為に、みたいな御題目ももちろん何にもウソついちゃいないけど、強かなもんですよね。そういう「強さ」とコンバインドできる戦略組み立てが要る。

水素燃料といえばFCかと思ってましたが、内燃機関。 特殊機械といえば大型の林業鉱業機械かと思ってましたが、小型の農機。 意外なところも、検討進んでるんですねー。さすがのグリーン成長戦略。 （まぁ水素内燃機関は、船でも取り沙汰されてますね。なんですっかり大型向けって思っていたのですがそういう訳でもないのかしら、という話。このへんもしっかりセグメント分けしてみたい） パッと見、水素STなどのインフラを置きたい人口集中エリアと農業地区とが結びつきにくいような。でも今目の前の普及途上だと、多少なりとも土地余裕のある都市近郊のST&近郊農業向け農機、ってまさかの組み合わせ？…さすがに農機1台2台じゃ規模が合わないから無茶な論か。どこに照準合わせたら良いのだろう…

そういえば西日本は確かに無かったですね。これはインフラ側の問題か？それとも。 大阪だ神戸だ、という拠点は水素への取り組みが活発なようでいて、こういうとこ結局進んでないのだよな。 どちらかというと関西は水素産業の供給側（企業）、関東は消費側（ユースポイント）のイメージをしている。一国の中でそのどちらもある、というだけでも十分アドバンテージではあるのだけど、もっと近ければ、PDCAサイクルがよく回せそうな気もするんだけど。

特殊車両の裾野が広がる。面白い展開です。 災害対応という意味ではいい組み合わせだという一方で、下手に相乗りさせるなら「シンプルな移動電源車＋シンプルな救急車」とかとそれぞれ特化した方がいい可能性もあり得る。見極めが大事なのだけど、そうか救急車はそのバランスが取り得るアプリケーションのひとつだったのか。

日本の、と言わず世界の、という。 ある意味正しいのかもしれないし、過大評価かもしれないし。 事業規模数千億円の「小さな」会社が、それなりに知れたプレーヤーとしてポジショニングされてるという事は、どうやら事実のようですね。

眠れる資源大国…と日本からは見えるけど、対欧州の顔は全く眠れるでも何でもない。どっちかというと日本に振り向かせられているや否やの話ですね。ずいぶん昔からあるサハリン経由のLNGパイプラインの話も一向に進展しなかったわけですが、一段とギアの変わってきているエネルギー経済環境からすると、この先の動きに波乱があるかもしれないですね。 なんにせよ、スエズ運河もホルムズ海峡も通らない、は海運的にはたいへん魅力的。あとは米中との関係性ですかね。

なかなか面白い取り組みですね。 保険業界の比較業とかより、もっと非営利公共性を持たす感じか。 或いは、ネットの比較サイトみたいなものをより個別事例に寄り添わすイメージ。←ネット比較サイトも全く公共性ではないけど、各民間サービスのインタープリテーションの一つとして。 個人的にはこのアドバイザー業務をやる側にもなってみたい気がするなー、と、エネルギーの枠を超えた「インタープリテーション」への志向をくすぐられる記事でした。