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人はなぜ間違えるのかー失敗の再生産
坂井 風太株式会社Momentor 組織開発専門家
本件、私も経営学の中の組織学習論・組織心理学の背景から考えているテーマであるのですが
・ダブルループ学習を回し、自分たちの当たり前を疑うことが重要である
・ダブルループ学習は、組織内における心理的安全性がない場合は上手く機能できない
・心理的安全性は、組織内のリーダー陣が謙虚なリーダーシップを発揮している場合は促進される
までが組織学習論のテーマとなります。
ただし、別観点として、「どういう場合に、人は謙虚なリーダーシップを発動できなくなるか?」という文脈的な問いが必要であるとも考えています。
つまり、「謙虚であろう」「認知バイアスに気をつけよう」という心がけ軸と同時に、「人間が文脈によって意思決定を歪めてしまう生き物である」と考えると、文脈的な観点も考慮して、組織学習が起きないメカニズムを考えるという話です。
ここに対しては、「社会的勢力感」というものがあり、一言でいえば「主観的な権力認識によって、人はヒューリスティックなどのバイアスが起きやすくなるよね」という話です。
これらのタイミング論まで把握することで、「自分はバイアスなんて持ってない」というバイアス不認知問題に対して、少しは抑止力を足せるのかなと思っています。
踏まえて、「組織学習は大事だけど、なぜそれが発動しにくいのか、発動しにくくなるタイミングはいつなのかまで考えることが大事なのかなと思います」
※もしくは、「わかっちゃいるけど、しがらみで行動ができない」という取引コスト理論の考えも、不合理な意思決定が合理的になされる理由を説明でき、一定は有用なシグナルかなと思います。
「きのう退職届出してきた」入社したばかりの新入社員がなぜ?
坂井 風太株式会社Momentor 組織開発専門家
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「3年以内の離職率」はこの10年以上、3割を超える水準で「10人就職したら3人以上は離職する」という状況が続いています。
とありますが、過去30年の歴史を見ても、大体は3割前後で推移しているため、今の世代が特段高いという訳ではありません。
むしろ、氷河期世代の方が早期離職率は高く、その原因は求人倍率と関係があり、「不本意就職」が増加したためと言われています。
だからといって、「若手が辞めるのは仕方ないよね」と片付けてしまうと、自社の人材育成やマネジメント基盤の見直しが行われなくなってしまうので注意が必要です。
そのため、離職が起きた際には「けしからん!」「そういうもんだよね!」ではなく、自社のマネジメント体制を改善するシグナルとして考える方がよいと思っています。
【解明】「1→10」人材が持つべきスキルセットの構造
坂井 風太株式会社Momentor 組織開発専門家
本記事はとても興味深いのですが、「リクルートの組織風土」の話ではなく、「大企業でいかにして新規事業をマネジメントしていくか」という普遍的なものであるように感じましたので、坂井の学びをまとめます。
実際に、記事内で書かれている内容も、渡辺さんが「いかに組織論理を理解して、繊細に進めているか」が描かれているように思います。
▼本論の学び
①「事業をマネージメントできる」という信用を得る
・新規事業の初期フェーズは、経営陣から見るとリスク×リターンのバランスが悪い
・さらに、「リターン」の証明性が低いために、「リスク」の部分を指摘されやすい
・それがゆえに、「リターン」を訴求するのではなく、「リスク回避しながら掘ってます」を論点に置いて、上手く交わしているのが特徴
②「マーケットサイズのウォッチ」
・「顧客の反応からしかマーケットサイズを逆算できない」という思想
・市場規模のデータではなく、積み上げ型で「こういうニーズが見えた」等で市場の開拓可能性も説明できる
・坂井の経験上も、営業活動を行うことで、新たな市場が見つかり続けることが多く、初期仮説と違うものが出てくる
③リスクプランの用意
・これは①と②に紐づいているものである
・「最初の想定は上手くいかない」という現実的楽観主義のスタンス+「ifシナリオ」を複数用意するという現実的な行動の話と理解
▼他の学び
・さまざまな業界との豊富な顧客接点の重要性、初期の顧客接点はBtoBプロダクトでは特に重要
・当然、初期の販路/実績になることも重要であるが、「初期検証」が早まるためである
・ただし、営業接点狙いでCVCから資金調達をして、出資企業の営業の協力を依頼しても、営業担当者が非協力的である場合も存在する
・例えば、「本新規サービスを顧客に提案すること」で、既存顧客との信用性が弱まってしまう等のリスクがある場合は非協力である
・そのために、「営業接点があるか否か」ではなく、「協力したいインセンティブ構造があるか」という視点も必要
・一方で、組織をミクロに見ると、これは組織文化というよりも、「リスク回避志向が過度に強くなく、顧客の懐に入っており、協力的な既存事業の営業担当者」をひとりでも味方につけられるかにかかっている
いま新卒採用で「集団面接」「グループディスカッション」が再び重視されるようになったワケ
坂井 風太株式会社Momentor 組織開発専門家
集団面接もGDの面接官もしており、選考要件の作成もしておりました。ただ、就活においては、テクニカルなフォーマットや振る舞いに合わせすぎない方がよいと考えております。
例えば、GDにおける「理想の振る舞い」として、相手の意見を傾聴する、などがありますが、それは表面的な技術に過ぎず、設定されている問いに対して真摯に考えていれば、おのずと相手の意見から情報を得ようと思いますし、具体や抽象の行き来もできるものです。
スポーツにおいても、「フォームを気にし過ぎて全体としてぎこちなくなる」といった現象はあるわけで、フォームなどの技術論を意識し過ぎて、ゲシュタルトが壊れるといったものは、もったいないので避けた方がいいかなと、個人的には思います。
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