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クラウドエース、ラテンアメリカ初の拠点をメキシコに設立
笠井 隆裕上智大学 学部生
メキシコの国立統計地理情報院の2022年の発表によれば、2021年の段階でメキシコ国内のインターネット人口普及率は76.6%、世帯普及率は66.4%となっている。メキシコへ進出する企業が増える中、インフラとしてクラウドは必要不可欠となる。また、自社にサーバーを設置するためにはかなりの費用が掛かるため、パブリッククラウドの利用は必要不可欠となっている。大企業が出店するのであれば資金力があるが、スタートアップのように低予算で事業を展開する場合にはパブリッククラウドに頼らざるを得ない。日本から新規参入する場合は、他国企業のクラウドを頼るより日本の質の高いクラウドを頼る方が安心であるため、メキシコ国内のクラウド需要を見据えながら、日本のプロジェクトや日本の技術に信頼を置く他国企業の需要も狙えるのではないだろうか。
ペルー、最高額面紙幣に日系人女性=「20世紀の美術に最も影響」
笠井 隆裕上智大学 学部生
今年は日米修好150周年記念ということで、佳子様がペルーを訪れられ日本人におけるペルーのプレゼンスは以前に比べて高まった年となりました。このイベントは日系コミュニティ内では華やかに扱われましたが、その他のペルー人においては定かではありません。しかし、ペルーの最高額紙面に日系女性が描かれるということは、ペルー社会全体における日系人・日本人の存在感がある程度はあるということを意味しています。そもそも、日秘の関係は、1872年のマリア=ルース号事件から始まりました。これはペルーへ向かう中国人を乗せた船が横浜港へ寄港中、中国人が船から脱走したことがきっかけとなっています。まさに偶然の出来事です。その後、日系人は当時ペルーが親米であったこともあり第二次世界大戦中は非常に苦しい生活を強いられてきました。日系人はやがて、ペルー社会に溶け込むという選択肢を取ることでうまく共存していくことになります。芸術分野の貢献をたたえてとのことですが、日系人の存在がペルー国民にとって身近であるということは双方の国にとって良いことであり、学問やビジネスの分野においても関係を深めていく足がかりとなるかもしれません。
ミレイ新大統領が就任=経済危機に対処、対米重視―アルゼンチン
笠井 隆裕上智大学 学部生
「○○のトランプ」という名は新政権が樹立されるたびに聞かれるようになりました。12月11日に大統領へ就任したミレイ氏も例外ではありません。ここでは、ミレイ新大統領のニュースからアルゼンチンへ興味を持ったので、今に至る経緯を簡単にまとめます。
戦前のアルゼンチンは先進国に含まれていましたが、第二次世界大戦後、左派のフアン・ペロン元大統領による分配重視型の経済運営が行き詰まり、軍部クーデタを招きました。その後、ペロン主義者(ペロニスタ)と軍部の対立構造が長らく続きます。これにより、長期の経済停滞をもたらされました。
1989年にペロニスタのカルロス・メネム元大統領によって、分配重視政策から成長重視政策へ方向を変えることに成功しました。カレンシーボード制によりハイパーインフレの終息と成長の実現を達成しました。しかし、この制度はやがて維持できなくなり、債務不履行にまで至りました。
以降も長らくペロニスタによる政権が続き経済は停滞、2015年に右派中道派のマウリシオ・マクリ元大統領が経済改革を試みましたが、成果を出せないままペロニスタのフェルナンデス元大統領に敗北しました。
そして、2023年急進右派のハビエル・ミレイ大統領が当選しました。
既存政党、行き詰まる経済に不安を覚える国民たちに呼応する形で、中央銀行の廃止、臓器売買合法化、公立学校の廃止、自国通貨のドル化などの斬新な政策を掲げて政権を獲得しました。本人に政治経験はなく、ポピュリストの典型と言えます。
国民の不安に呼応する形で誕生するポピュリスト政権は現在の政治のトレンドの一つです。ポピュリストに対してよいイメージをもつ人は少ないのが現状ですが、民主主義的であると観ることもできます。ミレイ大統領はアルゼンチン国民が求める国家を体現することができるのでしょうか。
〈参考資料〉
JBpress 土田陽介 極右リバタリアンの大統領が誕生したアルゼンチン、何が起きているのか?
(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/78033)
国際通貨研究レポート 森川央 再び混乱に陥ったアルゼンチン経済 ~「ドル化」構想は非現実的~
(https://www.iima.or.jp/docs/newsletter/2023/nl2023.36.pdf)
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