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【基礎情報整理】私たちの身の回りの中南米産品。気になるニュースとの関係は?
盛崎 優吾上智大学 イスパニア語
③ 私たちの身の回りの中南米産品ということで、私もスーパーマーケットで購入する食材がどの国から輸入しているのか気にかけてみたい。ブラジルの大豆の輸出に関して興味深いことを発見した。まずブラジルの最大の輸出国はアメリカで、次いで中国である。この輸出に大きく貢献している産品が大豆である。輸出総額約663億ドルの中で大豆部門が約15億ドルを占めているのだ。さらに中国への輸出総額の36%を占めている。中国国内では大豆の自給はほぼ不可能とされていて、継続的なブラジルからの輸出が見込まれる。またブラジル以外にもアルゼンチンからの中国への大豆の輸出が盛んであり、消費規模が非常に大きい中国の輸入動向は南米の食糧生産や輸出動向に与える影響は絶大である。そのため中国市場を巡る今後の中南米の国々の動向には注目したい。
世界一の高成長国含む中南米。どんなビジネスの種がある?
盛崎 優吾上智大学 イスパニア語
中南米は宝石の隠れ場のような地域である。その証としてブラジルは石油生産国として発展しており、メキシコは銅やリチウムの生産によって経済的にも成長を続けている。しかし、このようにビジネスが活発化している中でも社会課題は存在する。一つの例として中南米経済の「インフレ体質」が挙げられる。MUFGの調査レポートを参照すると、1980年代以降ペルー、アルゼンチンなどで財政規律喪失や外資の不足による数千%に及ぶハイパーインフレーションが発生している。その後一度終息したものの、2017年以降再び勢いが増し、市民は不満を高め政情不安に繋がっているのが現状である。さらに中南米地域の輸出品の多くは一次産品であるため、貿易黒字にすることが非常に難しい上、ロシアによるウクライナ侵攻によるインフレが激化している。
中南米失業率、今年は14年以降で最低 来年は上昇見通し=ILO
盛崎 優吾上智大学 イスパニア語
ILOは2023年の失業率を6.3%と予想しているものの、ILOの統計によれば世界で若者の雇用の回復はパンデミック後遅れており、労働市場における若者の雇用の見通しに地域差が生まれているという。その中でラテンアメリカでは若年層の失業率が高くなると予想され、2022年には20.5%を記録し、この失業率の高さは2023年にも持ち越されるという。また、女性の失業率が男性よりも少し高いと言われており、男女の雇用格差の見直しも必要であるとされる。記事でも書かれている通り、2020年の失業率を上回ることは無いとされているが、格差が広まり続けているラテンアメリカ諸国で失業率の回復、特に若者の雇用の見直しは今後の社会を考慮する中で取り組むべき最優先事項ではないだろうか。
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