ディカプリオ、『タイタニック』から24年経っても支持される「圧倒的魅力」の正体

俳優としての成長、映画人としての期待

世界中を感動させた『タイタニック』(1997)が、今月7日と14日に、「金曜ロードショー」で放映される。レオナルド・ディカプリオをトップスターにしたあの映画から、もう24年。ほぼ四半世紀におよぶその年月の間に、ディカプリオは、若い女性のアイドルにとどまることなく、シリアスな演技派として成長を遂げてきた。

『タイタニック』(1997)出演時のディカプリオ[Photo by gettyimages]

「僕は、ちょうど良い時に、ちょうど良い場所にいたんだ。この役をやって、あらためてそう認識したよ」

と、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)の北米公開直前、筆者のインタビューで、ディカプリオは語っている。この映画で彼が演じたリック・ダルトンは、キャリアに焦りを感じている60年代のテレビ俳優だ。

「才能があれば大丈夫というわけではないんだ。今日、この取材のために集まった共演者たちを見て、ここにいられる僕らはなんと幸運なのだろうかと思った。僕らはみんな、ちょうど良い時にちょうど良い場所にいたが、それだけではない。これはいつ逃げていくかわからないと知っていて、感謝の気持ちを忘れずにきたんだ。間違った選択をしたら、全然違う方に行ってしまうのだから」(前出のインタビューにて)

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)公開時、ブラッド・ピット(左)とディカプリオ[Photo by gettyimages]
 

ハンサムな「インディーズ俳優」として

『タイタニック』が公開されたのは、ディカプリオが23歳の時。その前から彼は、『ボーイズ・ライフ』『ギルバート・グレイプ』(どちらも1993)『バスケットボール・ダイアリーズ』(1995)などで光る演技を見せていた。

これらの作品からキャリアを始めたディカプリオは、『タイタニック』が大ヒットし、突然にして100本以上の脚本が押し寄せるようになってからも、自分はインディーズ映画の俳優だと感じ続けていたと語っている。

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