飛び込み界のホープ、14歳の玉井陸斗が事実上の五輪内定

【飛び込みW杯第3日目】男子高飛び込み予選 6本目の演技を終え、馬淵崇英コーチ(右)と笑顔で話す玉井陸斗=東京アクアティクスセンター(恵守乾撮影)
【飛び込みW杯第3日目】男子高飛び込み予選 6本目の演技を終え、馬淵崇英コーチ(右)と笑顔で話す玉井陸斗=東京アクアティクスセンター(恵守乾撮影)

 飛び込み男子のホープ、14歳の玉井陸斗(JSS宝塚)が3日、東京五輪最終予選とテスト大会を兼ねたワールドカップ(東京アクアティクスセンター)で男子高飛び込み予選に出場し、46選手中15位で上位18人による準決勝に進出した。日本水連は、個人種目で準決勝18位以内の選手に東京五輪代表権を与える方針。同日午後6時45分開始の準決勝で演技をすれば、代表に内定する。

 玉井は序盤のミスにもくじけなかった。予選2本目で苦手とする207B(後ろ宙返り3回半えび型)の入水に失敗。39・60点と得点を伸ばせず、一時は全体24位まで順位を落とした。19位タイで迎えた最終6本目。勢いよく飛び出した玉井は、水しぶきをあげない代名詞の「ノースプラッシュ」入水で91・80点の高得点をマーク。合計405・20点まで点数を伸ばし、五輪切符をほぼ手中に収めた。

 兵庫県宝塚市出身の中学3年生。3歳で競泳を始め、小学1年の時にもらった体験チラシをきっかけに飛び込みと出合った。ずば抜けた身体能力を武器に頭角を現し、シニアデビュー戦となった19年4月の日本室内選手権では12歳7カ月での史上最年少優勝を達成。五輪切符を懸けた同年の世界選手権、アジア杯には年齢制限のため出場できなかった。玉井にとって、今大会が最初で最後の五輪への挑戦の舞台だった。

 同種目では西田玲雄(近大)も18位で準決勝進出を決めた。

会員限定記事会員サービス詳細