奇跡の漁師ピアニスト 独学で9年 還暦で「ラ・カンパネラ」弾く

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ラ・カンパネラを弾く徳永義昭さん=佐賀市で、竹林静撮影
ラ・カンパネラを弾く徳永義昭さん=佐賀市で、竹林静撮影

 佐賀に「奇跡の漁師ピアニスト」がいる――。佐賀市川副町のノリ漁師、徳永義昭さん(60)は大きな手を使ってリストの名曲「ラ・カンパネラ」を弾く。独学でピアノを始めて9年。練習に励む姿を動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿すると、またたく間に全国から注目されるようになった。【竹林静】

 同市の南川副公民館で25日。徳永さんは舞台で一礼し、いすに腰掛けて優しく鍵盤に触れた瞬間、約40人が集まった会場に癒やしの音色が広がった。

 徳永さんは有明海でノリ漁を営む家に生まれ、春から秋の休漁期はパチンコ店に通うのが日課だった。70万円負けて帰宅すると、自宅でピアノ教室をしていた妻千恵子さん(59)に怒られた。「音楽を始めてみようか」と考えていた52歳の春、「魂のピアニスト」と言われるフジコ・ヘミング氏が弾くラ・カンパネラに衝撃を受けた。「これを弾きたい」とその日から練習を始めた。

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