アジア企業のIPO、1-3月では過去最大493億ドル-陰りの兆候も
Julia Fioretti-
全世界では2150億ドル規模、半分近くを米国でのSPACが占める
-
中心的役割を果たしてきた中国のテクノロジー企業に国内外から逆風
アジアの企業による新規株式公開(IPO)は今年、1-3月(第1四半期)としては過去最大規模に膨らんだ。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下での豊かな流動性と超低金利、株式市場の活況が追い風となった。
ブルームバーグがまとめたデータによれば、アジアの企業による自国および海外市場でのIPOは1-3月に493億ドル(約5兆4600億円)規模に達した。これは前年同期の約2.5倍となる。
IPOは全世界では2150億ドル規模と空前の規模に達しており、半分近くを米国での特別買収目的会社(SPAC)が占める。
ただここにきて、これまで市場をリードしてきたテクノロジーと医療関連株からの世界的なローテーションの動きが見られるほか、米国でのSPACを巡る熱気も後退しつつあり、今後のIPOの見通しは曇ってきている。
また、アジア企業のIPOはさらなる向かい風にも直面。これまで資金調達で中心的な役割を果たしてきた中国のテクノロジー企業が、国内での独占禁止法に関連した取り締まりの動きと、米中間の緊張が高まる中で厳しい目にさらされている。
原題:Record-Setting $49 Billion Asia IPO Boom Is Likely to Taper Off(抜粋)
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
LEARN MORE