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ビットコイン、660万円まで高騰 バイナンスコインやFilecoinも大幅続伸

ビットコイン価格は日本時間30日夜頃から急伸し、執筆時点で660万円ほどまで値を上げた。

要因とされるのは決済大手PayPalによる暗号資産(仮想通貨)決済サービスの正式ローンチの一報だ。この決済サービスは米国のPayPalユーザーを対象に提供されるもの。

29日にはVisaによる暗号資産決済導入が明らかになっており、間髪入れずに大手決済企業が暗号資産関連サービスを発表したことで市場には追い風が吹いている状況だ。

また3月は例年弱気な市場傾向にあるとされているが、先月末価格と執筆現在価格を比較した際には約40%のプラスとなっており、この月をプラスで終える見込みであるということは、ビットコインが強気相場を維持しているという見方を強めるものになるだろう。

なお、日本円におけるビットコインの過去最高値は13日に記録した671万円だ(CoinMarketCap参照)。一転して4月は暗号資産相場が上昇に転じる傾向があることから、過去最高値に迫る推移を見せているというのは来月につながる重要な動向と言える。

また、一部のアルトコインの上昇も目立っている状況だ。

今年に入り好調なバイナンスコイン(BNB)は前日比約13 %増となる3万4,000円台まで上昇し、再び過去最高値を更新した。

また、今月に入り驚異的なパフォーマンスを見せているFilecoin(FIL)は三度高騰し、1万7,000円を上抜けた。こちらも過去最高値を更新した形となり、執筆現在において1ヶ月比約350%増と、急激な価格高騰を見せている。

バイナンスコインおよびFilecoinの共通点としては、取引や決済手段、また データ保管などといった実需用の面において大きな期待が寄せられていることが挙げられる。近頃はNFT関連銘柄が高騰するなど、実際にその技術などが利用されている銘柄の活躍が際立っている。

一方で、好調な暗号資産市場とは裏腹に、株式市場は上値を重くしている。

米国の投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントによる損失補填を目的とした資産投げ売りの余波や、米長期金利の上昇などがNYダウなどの米国株式市場に影響をおよぼしており、日経平均をはじめとしたアジア株もその懸念材料を毛嫌いした格好だ。

さらに、米国時間31日未明にバイデン米大統領が演説を予定しており、その場で巨額のインフラ投資計画と同時に財源を示す見通しであることも様子見ムードを助長させたものとみられる。

いずれにせよ、暗号資産市場は株式市場の流れを汲むことがしばしば見受けられるため、引き続き各国の経済動向などは注視しボラティリティの上昇などを警戒しておくべきだろう。

画像:Shutterstock