第1回環境スタートアップ大賞 大臣賞にごみ拾いSNSのピリカ

 環境省は17日、環境保全に資するベンチャー企業を対象にしたビジネスプランコンテスト「第1回環境スタートアップ大賞」の表彰式を東京都内で開いた。81社の応募のなかから、都内の2社の経営者に賞状が贈られた。

 最優秀賞となる環境スタートアップ大賞には、ごみ拾いの様子を撮影するスマートフォン(高機能携帯電話)アプリを開発したピリカ(東京都渋谷区)に決まった。また今後の成長が期待されるベンチャー企業に贈られる事業構想賞には、自律型再生水処理装置を手がけるWOTA(ウォータ、同文京区)が選ばれた。

 ピリカはアプリを使って撮影されたごみの画像を収集、データベース化。さらに独自開発の水中探査ロボでごみの河川流出のメカニズムを解明。浮遊するごみの大半が人工芝であることを突き止め、人工芝メーカーと品質管理のガイドラインの策定を支援している。

 WOTAの自律型再生水処理装置は災害時で活躍。令和元年の台風19号で被災した長野市の避難所14カ所にこの装置を提供。長期間の断水を強いられた地域の水事情の改善に大きく貢献した。

 表彰式には小泉進次郎環境相がオンラインで「第2回、第3回と続くことで、日本が誇るイノベーションが世界で認められる一助になってほしい」と祝辞を述べた。

会員限定記事会員サービス詳細