龍谷大、「仏教SDGsを推進」 学長が基本方針
龍谷大学は12日に記者会見を開き、国連が定めた持続可能な開発目標(SDGs)と建学の精神である仏教を組み合わせた取り組みを推進する方針を示した。環境問題などに貢献する企業や大学発スタートアップの支援・育成に力を入れる。入沢崇学長は「全学をあげて『仏教SDGs』に取り組んでいく」と述べた。
2039年の創立400周年に向けた基本構想の中で、重点項目としてSDGsの推進をかかげた。入沢学長は「当学では仏教の利他精神でSDGsに取り組みむことを『仏教SDGs』と呼んでいる」と説明。
具体的な取り組みのひとつが環境や社会課題への意識が高い企業の支援だ。20年12月に京都信用金庫など地域金融機関と協定を結び、ESG(環境・社会・企業統治)経営を促す認証制度を設けた。財務的な面だけではなく、環境問題などの取り組みを与信評価につなげる。4月1日から企業の応募を受けつけ、順次認証していく。
貧困や環境問題などの社会課題の解決を目指す「ソーシャルビジネス」の起業支援にも力を入れる。地域社会や学外機関と連携する学内機関「龍谷エクステンションセンター」などハブとして課題を発掘。学生には起業プログラムやビジネスプランコンテストなどに参加してもらうことで、起業精神を育んでいく。
SDGsは「Sustainable Development Goals」の頭文字をとった略語で、国連サミットで2015年9月、全会一致で採択された世界共通の行動目標。国や民間企業の取り組みに関する記事をお読みいただけます。