みずほ銀、新たなシステム障害　外貨建て送金手続きに遅れ

　みずほ銀行は１２日、システム障害のため国内の外貨建て送金の手続き約３００件に遅れが生じたと発表した。遅れは最大５時間程度とみられるが、金額は明らかにしていない。同行のシステム障害は２月２８日にＡＴＭ（現金自動預払機）で出金できなくなったトラブル以降、これで４件目。

　１１日深夜にデータセンターで機器の一部が故障した際にバックアップへの切り替えができず、不具合が生じた。機器を交換し再起動したものの、通常は夜間に行う集中記帳の開始が大幅に遅れた。すべての処理が終わったのは１２日午後７時４６分だった。

　たとえば食品輸入業者が支払いに使う米ドルを親会社から送ってもらう処理が遅れた可能性がある。受け手となる他の銀行と連携し、指定日までに送金が完了するように努めている。

　みずほ銀の藤原弘治頭取は１２日夜、記者会見し、４件のトラブルについて「これだけ続くことを重く受け止め、ハードの要因、システム運用面について抜本的に点検する」と述べた。

　金融庁はこれまでに、同行と親会社みずほフィナンシャルグループに対し、銀行法に基づいて３件の報告徴求命令を出している。