日本通運、航空貨物輸送でハラル認証取得 法人向け
日本通運は国内の法人向けの航空貨物輸送で、イスラム教の戒律に沿ったサービスであることを示す「ハラル認証」を取得した。禁忌とされる豚肉などと接触した可能性のあるハラル食品が顧客に届かないようにするため、包装が壊れた際の対応を明確にした。国際化が進み国内に住むイスラム教徒が増えるなかで、対応するサービスを拡充する。
法人向けの航空輸送「エクスプレスハイスピード」で、顧客の依頼があれば追加料金なしで利用できる。ハラル食品を識別するためのシールを貼り付け、開封しないように注意する。段ボール箱が輸送の途中で開封されたり、中身が飛び出したりするような損傷が生じた際には、作業者が速やかに責任者へ報告する。顧客に破損が発生したことを伝え、指示を仰ぐことを定めた。
対応を明確に定めたことで、NPO法人の日本アジアハラール協会(千葉市)からハラル認証を受けた。日本通運は倉庫や鉄道コンテナでも認証を受けており、対応するサービスを拡充することで国内のイスラム教徒のニーズをさらに取り込む狙いだ。同社によると、ハラル製品はイスラム教徒以外の健康志向が高い消費者の間でも人気が高まっており、需要の拡大が見込めるという。