2021.02.19
# 海外セレブ

「日本のアニメに詳しすぎる」米国女性ラッパー、グラミー賞で注目される「実力と正体」

筋金入りの“アニメファン”

「音楽業界のアカデミー賞」とも呼ばれるグラミー賞。新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となっていた第63回授賞式まで、残り1ヵ月を切った――ということで、その前にぜひともチェックしておきたいアーティストをご紹介したい。

その名は、ミーガン・ジー・スタリオン(Megan Thee Stallion)。グラミー賞で最優秀新人賞、年間最優秀レコード賞を含む計4部門にノミネートされている、26歳の女性ラッパーだ。

ミーガン・ジー・スタリオン/photo by gettyimages
 

世界の歌姫・ビヨンセの出身地でもあるテキサス州ヒューストンに生まれ、ラッパーだった母親の影響を受けラップを学んだという彼女。

’19年、シングル『Hot Girl Summer』がBillboard Hot 100で最高11位を記録、’20年にはEP『Suga』の収録曲『Savage』がTikTokでバイラルヒットを果たし、憧れの存在であるビヨンセをフィーチャリングした同曲のリミックスで全米ナンバーワンを達成したほか、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出されるなど、いまもっとも勢いに乗っている実力派ラッパーなのだ。

カーヴィーな自身の体型や女性の魅力を強気に歌い上げるポジティブなスタイルが支持され、2021年最注目アーティストの呼び声も高いミーガン。だがそんな彼女には、まさかの一面が! 

実はミーガン、筋金入りの“オタク”。日本のアニメに詳しすぎるのだ。

「VOGUE JAPAN」のインタビューでは「この(コロナでの)隔離生活中に『幽☆遊☆白書』をすべて見終えた」「コスプレしてみたいキャラクターは『HUNTER×HUNTER』のキルア・ゾルディック」と回答。

さらに日本のアニメを海外向けに配信しているプラットフォーム「Crunchyroll」によるインタビューでは、「最初に観たアニメは『犬夜叉』」「最近見たのは『ジョジョの奇妙な冒険』」「最高に盛り上がるのは『僕のヒーローアカデミア』(ヒロアカ)」と淀みなく答え、“アニオタ”ぶりを遺憾なく発揮。

実際、『ジョジョ』のキャラクターを描いたネイルアートをInstagramにアップしたり、『賭ケグルイ』のキャラクター・蛇喰夢子のコスプレを披露したり、ニューヨークのライフスタイルマガジン『PAPER』の表紙に『ヒロアカ』のキャラクター・轟焦凍のコスプレで登場しているのだから、間違いなくミーガンは“本物”。

アニメ関連の投稿があるたび、SNSには「クール!最高だよ」「君のことが余計好きになった」「ミーガンは本物のアニメ好きだね」とアニメファンたちから好意的なリプライが溢れ、大反響を呼んでいる。

“オタクは隠すべきもの”だった時代はもはや過去。ラッパーとアニオタが対極の存在なんて発想は、ミーガンの前では古臭い。国境も人種も超えて日本のアニメが観られるようになっているいま、“アニオタラッパー”が登場するのは当然のことだ。

オタクカルチャーとラップの融合で、この先いったいどんな曲が生み出されていくのだろうか。いつかミーガンの曲が日本のアニメの主題歌になる日を期待しつつ、新曲を楽しみに待ちたい。

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