アルトコインに循環 バイナンスコインやFilecoinなど高騰

10日の暗号資産（仮想通貨）市場はアルトコインが全面高となった。暗号資産時価総額ランキングサイトCoinMarketCapでも、前日比10％以上の価格を記録した暗号資産が相次いでいる。

特に、世界有数の暗号資産取引所Binanceの独自暗号資産であるバイナンスコイン（BNB）が目を引く存在となっている。

今月2日に最高値となる50ドルを突破したばかりだが、その後も順調に価格を伸ばし、記事執筆時点で約128ドル（約1万3,500円）まで高騰。前日比56％上昇し、2日につけた最高値から2倍以上の価格となった。

BNB価格が高騰した理由として、9日にビットコイン価格が日本円で500万円を突破したことも要因として挙げられるだろう。

投資家が1週間で100万円以上急騰したビットコインを利確し、ビットコインで得た収益でアルトコインを購入したこと可能性が考えられる。BNBは、暗号資産取引所Binanceにおいて取引手数料が優遇されており、アルトコイン購入の際に仲介したとみられるからだ。

取り扱い銘柄や暗号資産関連サービスの多さに加え、世界最大の取引所という信頼性の担保も裏付けされるため、価格上昇に拍車をかけた模様だ。

これは各大手取引所が発行する独自暗号資産にも同じ傾向が見られており、9日のビットコイン急伸以降、取引所が発行する暗号資産が買われる傾向が高まっている。

取引所の独自暗号資産以外のアルトコインでは、チェーンリンク（LINK）などのDeFi関連銘柄や、大型アップデートを控えるエイダ（ADA）、IPFS技術のエコシステムを支えるFilecoin（ファイルコイン：FIL）なども2桁％以上の上昇を見せている。特にFilecoinは、日本時間9日未明に約2,600円推移していたが、その後急上昇を見せ、10日午前8時頃には約2倍の5,200円を記録した。本記事執筆時点においても、前日比37％上昇となる4,300円を推移している。

Filecoinは2017年に行われたICOで280億円以上を集めて注目された暗号資産だ。昨年から50以上の取引所で取り扱われている。

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