浜松「遠州灘野球場」計画再始動へ 静岡県、調査費計上方針

 新型コロナウイルスの影響で基本計画策定作業が凍結されている遠州灘海浜公園(浜松市)への静岡県営野球場整備計画について、県が令和3年度当初予算案に調査費用など関連経費1千万円を盛り込む方針であることが25日、関係者への取材で分かった。同野球場の整備計画は、経費節減のためとして昨年9月に見直しと先送りが発表されたが、約半年で再始動することになりそうだ。

 静岡県は来年度、座席の間隔を広げて収容人数を減らすなど「アフターコロナ」対応仕様への変更を前提に、新時代の基本計画案策定に向けた調査などに着手する。県が同野球場の関連経費を予算計上するのは、平成30年の12月補正予算以来となる。

 同野球場は、津波が発生すれば一時避難所になる防災機能を兼ねる予定。すでに構造や収容人数が異なる4種のプランが示され、今年度中に基本計画が策定される見込みだった。ところが新型コロナの影響で税収が大幅に落ち込むことから静岡県は昨年9月、費用がかさむハコモノの計画見直しを表明した。同野球場を含む6施設の整備計画の手法やスケジュールを再検討することで、令和3年度予算案の圧縮を目指していた。

 同野球場は「プロ野球の公式戦を実施できる球場に」と川勝平太知事が力を入れる政策の一つで、浜松市の政財界が一丸となって県に早期実現を要望している。

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