日本航空は18日、グループ外企業に出向した客室乗務員らが東京都内で電話対応などのコールセンター業務に従事する様子を報道陣に公開した。日航は新型コロナウイルスによる旅客減を受けた雇用維持策として客室乗務員や空港の地上職員らの異業種への出向を4月から実施。現時点で、1日当たり約600人がコールセンターや自治体、物流施設などで働いている。
公開されたのは、コールセンターを運営するテレコメディア(東京都豊島区)のオフィス。この日は出向した客室乗務員らが対象企業から経営に関するアンケートを電話で聞き取った。
日航によると、9月から1日当たり約30人の客室乗務員が働いているという。コロナ前、国際線を中心に客室乗務員のチーフを務めていたという大田直子さんは「家に待機しているより、会社を辞めずに新しい仕事もできる。社会の役に立ちたいというのも大きかった」と笑顔を見せた。
テレコメディアの関田勝次会長は「接客レベルはわれわれより何段も上。朝と夕方で話しぶりを変えて電話応対してもらうなどの工夫で回答率も上がった。いろいろとストレスはあるかと思うが、苦しい時期を乗り越えた経験を本業で生かしてほしい」と話した。