ファストフードも次々と採用 植物由来の「肉ではない肉」がメインストリームへ

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 アメリカで植物由来の人工肉の注目度が上がり、菜食主義者やヴィーガン以外でも購入する、購入したいという人が増えている。大手ファストフードチェーンでも植物肉を使用した新商品の発売が始まっており、「肉ではない肉」が新たなトレンドとなりそうだ。

◆コロナで市場拡大? 植物肉セールス好調
 米経済誌ファスト・カンパニーに寄稿したペプシコの元シニアバイスプレジデントでモチーフ・フードワークスのCEO、ジョナサン・マッキンタイア氏によれば、アメリカではパンデミックをきっかけに植物肉の人気が上昇した。初期の食肉工場での感染拡大で肉が品薄になったこと、家にいることが増えて料理の機会も増え、食材に対する関心が高まったことが理由だという。

 米植物由来食品協会(PBFA)の5月の発表では、今年4月19日までの16週間で、植物肉の売上高は昨年比で148%増加している。パニックによる買い占めが落ち着いた後も、普通の肉の1.8倍の速さで売り上げが伸び、その後も成長を続けているという。

Text by 山川 真智子