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2020/11/17

米タワー・レコード、オンライン・ストアとして再始動

 2006年に破産申請をした後、米国内での店舗を閉店したレコード・ショップの象徴的な存在である米タワー・レコードが、先週オンライン・ストアとして再始動した。音楽やグッズの販売に加えて、オンライン・パフォーマンスも行われる予定だ。また、雑誌「Tower Pulse!」も復活する。
 
 米タワー・レコードの再ローンチは、もともと今年3月の【サウス・バイ・サウス・ウェスト】で予定されていたが、新型コロナウイルスのパンデミックのため延期された。ウェブサイトの復活に加えて、ポップアップ・ショップをいくつか開くことも計画していたとベイ・エリアのABC7は報じている。
 
 同社CEOのダニー・ゼイデルは、タワー・レコードの再開は「大きな成功と反響を得ました。多くの人がタワー・レコードからの注文を受け取ると大喜びで写真を撮って、インスタグラムに投稿しています」と説明した。
 
 1960年に米サクラメントで、ラス・ソロモンによって設立されたタワー・レコードは、デジタル音楽によって利益が激減するまで音楽小売業に革命をもたらした。最盛期には、173店舗(うち106店舗は米国内)から11億ドル(約1500億円)の収益を上げた。同社は、2006年後半に2回目の破産申請し、その後すぐに倒産処理手続きを行った。
 
 米タワー・レコードの興亡は、2015年のドキュメンタリー映画『オール・シングス・マスト・パス』で描かれており、2018年に他界したラス・ソロモンがナレーションを務めている。