阪神の秋山が、巨人打線を相手に無四球の2失点完投という堂々の内容で9勝目。「状態がよかったのでどんどんいけた」と納得の表情だった。
ストレートの球速は140キロそこそこでも「ストレート投手と思っている」と変化球でかわすのではなく、強気で押す投球が信条。制球力の高さを生かしてコースの枠いっぱいを使って投げ分けた。スピンの利いた伸びる球で打ち損じを誘い、スコアボード上に「0」を並べていった。
自身2年ぶりの完封を狙った九回2死一塁で丸に2ランを浴びたが、最後まで気持ちを切らさず、今季2度目の完投勝利。最後の詰めが甘くなり完封はかなわなかったが「僕らしいかなと思う」と笑った。
自己最多の12勝をマークした2017年以来の2桁勝利まであと1勝。29歳の右腕は「ここまで来たので、みんなの期待に応えられるように頑張りたい」と力強かった。(上阪正人)