2歳衰弱死 札幌市、児相2カ所目設置で負担減 対応力UP、夜間増員
毎日新聞
2020/10/23 08:57(最終更新 10/23 08:57)
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子どもを虐待被害から救おう――。札幌市が児童虐待防止に向け、児童相談所の対応を強化している。昨年6月に市内で起きた女児衰弱死事件を受けるなどして2カ所目の児相を増設する方針で、夜間対応の職員を今月増員した。また、児童虐待のリスクを点数化して支援につなげる全国でも珍しい取り組みも始める。
「増加する児相への相談に対応できる」。同市児童相談所地域連携課の道券(どうけん)敬史企画担当課長は20日、2カ所目の児相建設が予定される白石区での住民説明会でこう強調した。中央区に現在ある児相は市内全10区の事案に対応しているが、負担を緩和することで支援を強化したい考えだ。
昨年度、児相に寄せられた相談は前年比13%増の8453件。特に、児童虐待は通報件数が約4割増えた。保護が必要な子どものための「一時保護所」や親子の面接室の確保が難しい日が増えたという。
また、児相職員が清田区など市東部に調査や家庭訪問で行く際、片道1時間以上かかるなど交通アクセスの問題もある。
道券課長は「2カ所態勢にすることでアクセスが向上し、家庭訪問もスムーズに行える」と語った。第2児相は2023年度の建設着工予定。開設後は10区のうち、白石▽厚別▽豊平▽清田――の4区を担当。残り6区を現在の児相が担う。
2カ所の児相で機能は大きく変わらない。懸案の「一時保護所」は、現在の児相…
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