立皇嗣の礼 11月8日 首相「準備に万全期す」

皇位継承に関する式典委員会で立皇嗣の礼開催について表明する菅義偉首相(奥側中央)=8日午後、首相官邸(春名中撮影)
皇位継承に関する式典委員会で立皇嗣の礼開催について表明する菅義偉首相(奥側中央)=8日午後、首相官邸(春名中撮影)

 政府は8日、皇位継承に関する式典委員会を首相官邸で開き、秋篠宮さまが皇位継承順位1位の「皇嗣」になられたことを国内外に示す「立皇嗣(りっこうし)の礼」を11月8日に執り行うことを決定した。当初は4月19日の予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け延期していた。

 式典委員会に委員長として出席した菅義偉(すが・よしひで)首相は「皇位の継承に伴う一連の式典の最後を飾る立皇嗣の礼が、国民の祝福の中で、滞りなく行われるよう新型コロナウイルス感染症対策に細心の注意を払いながら準備に万全を期したい」と述べた。

 感染防止策として賓客と食事を共にする祝宴「宮中饗宴(きょうえん)の儀」は中止し、中心儀式の「立皇嗣宣明の儀」は首相ら三権の長や、駐日大使で駐在歴が最も長い外交団長ら約50人に招待者を絞る。天皇、皇后両陛下や秋篠宮ご夫妻を除いてマスク着用を求めるほか、アルコールによる手指の消毒などの対策も検討する。

 政府は一連の儀式終了後、安定的な皇位継承策の議論を本格化させる。加藤勝信官房長官は8日の記者会見で「男系継承が古来、例外なく維持されてきた重みなどを踏まえながら、慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」と述べた。

会員限定記事会員サービス詳細