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クアルコム逆転勝訴、高裁が地裁判決破棄-FTC反トラスト訴訟

更新日時
  • FTCはクアルコムが過剰な特許使用料で競争を阻害と主張
  • スマホメーカーとのライセンス契約はクアルコムの大きな収入源

米連邦取引委員会(FTC)がクアルコムを相手取って起こした反トラスト訴訟で、クアルコムが逆転勝訴した。連邦高等裁判所は11日、クアルコムが反トラスト法(独占禁止法)に違反したとの2019年の連邦地裁判決を破棄した。

  FTCは17年に起こした訴訟で、クアルコムが携帯電話機向け半導体市場での優位的な地位を利用して電話メーカーに過剰な特許使用料を課し、競争を阻害したと主張していた。

  連邦高裁は、アップルやサムスン電子などスマートフォンメーカーとのライセンス契約の見直しを命じた地裁の決定も無効とした。そうしたライセンスがクアルコムに昨年もたらした収入は46億ドル(約4900億円)に上る。

  11日の米株式市場で、クアルコム株は2.3%高の108.83ドルで終了。一時5.3%高を付けた。

  FTC競争局のイアン・コナー局長は声明で、「高裁の判断は残念だ。今後は複数の選択肢を検討していく」とコメントした。

  クアルコムのエグゼクティブバイスプレジデントで法務担当役員(GC)を務めるドン・ローゼンバーグ氏は電子メールで、今回の判断について、「当社の事業モデルと特許ライセンスプログラムを認定し、当社がこれまで行ってきた業界への多大な貢献を明確にするものだ」と歓迎した。

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原題:Qualcomm Win in Antitrust Suit Restores Lucrative Licensing (2)(抜粋)

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