ヤクルトのドラ2ルーキー吉田喜がプロ初勝利

 プロ初勝利を挙げ、ウイニングボールを手に高津監督(左)と握手するヤクルト・吉田喜=神宮
 プロ初勝利を挙げ、ウイニングボールを手に高津監督(左)と握手するヤクルト・吉田喜=神宮

 六回を投げ終え、マウンドを降りるヤクルトの吉田喜から自然と白い歯がこぼれた。テンポのいい投球でDeNA打線を6回6安打2失点に封じ、プロ入り4度目の先発で初勝利。「やっと勝ててすごいうれしい」と声を弾ませた。

 序盤から生命線の変化球を低めに集めた。四回には2死一、二塁のピンチを招いたが、宮崎を1球で左飛に打ち取ってしのいだ。3つの併殺打を奪うなど、打たせて取る投球を貫いた。

 日体大からドラフト2位で入団したルーキー右腕は、2戦続けて5回2失点に抑えて勝ち投手の権利を持ちながら白星を逃してきた。「少しでも長いイニングを投げて勝ちに近づきたい」と六回も続投。2失点し、さらに1死一、二塁としたが、宮崎を外に逃げる変化球で遊ゴロ併殺打に仕留め、白星を呼び込んだ。

 試合後のお立ち台では、父が営むスポーツ用品店のグラブを愛用していることを振られ、「自分が活躍して宣伝になればいいかなと思うのでよかった」と笑顔。受け取ったウイニングボールも「父の店に飾ってもらえるように、家に送ります」と孝行息子の一面を見せた。 (小川寛太)

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