来春に大卒予定の求人倍率が急落 1.53倍 リクルート系調べ 新型コロナで不透明感強まる

 リクルートワークス研究所(東京)は6日、令和3年春に大学を卒業する学生に対する企業の求人倍率を発表した。2年卒は1・83倍だったが、3年卒は1・53倍に急落した。新型コロナウイルス感染拡大で経済活動が停滞し、景況感の不透明さが強まっている中で、企業が求人数を減らしていることが要因だ。

 6月時点の状況をまとめた。2月時点でも調査を実施しており、この段階では3年卒の求人倍率は1・72倍だった。3月以降に新型コロナウイルス感染拡大が深刻化し、企業が採用計画を急遽(きゅうきょ)縮小した状況がうかがえる。

 学生の就職希望者数は、3年卒が前年比1・7%増の44万7100人。これに対し、企業の求人総数は2年卒が80万4700人だったが、3年卒(6月調査)は68万3000人で15・1%減少した。

 同研究所は「求人倍率は低下したものの、バブル経済崩壊後の景気停滞期やリーマン・ショック後のような低水準とはなっていない」との見方を示している。

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