アフターパンデミックの生き方は「大阪の笑い」に学べ

「おもろい」は地球を救う

笑いは感染症対策にもなる

最近どこへ出かけるのにもマスクは必需品だ。マスクをしていないと、まるでパンツをはいていないような感覚にさえ襲われる。

また、店舗でも軒並み透明シートでレジ区域が「隔離」されている。

近所のジー・ユーの店舗では、入り口で非接触体温計で検温し、消毒液で手を洗わないと中に入れない……

このような状況は確かにどこかで観たことがある。そう、ダスティン・ホフマンが主演した「アウト・ブレイク」などの映画の中である。

だから、街を歩いていると「デジャブー」のような感覚に襲われるが、これは今まさに起こっている現実なのだ。

「安全な恐怖」を味わうための映画の世界が「現実の恐怖」になってしまったのだから、人々のあわてぶりは計り知れない。

5月16日の記事「歪んだ日本のPCR検査信仰、死者・感染者が少ないのには理由がある」で述べたように日本の感染症対策は、世界的に考えればかなり成功している。だから、3月26日の記事「『火星人襲来』パニックと武漢肺炎、人々の漠然とした不安の原因は?」のように、今の騒ぎ方は過剰だと思う。

しかし、例えインフルエンザや交通事故で死ぬ確率より低いと言われても「もし万が一自分であったら…」という恐怖から逃れられないし、「幽霊」と同じように正体が分からないから恐ろしいという側面がある。

そうなれば、インフレエンザや交通事故と同じように「既知のものとなるまでは『恐怖と共存』することが必要」だ。いわゆるニューノーマルの1つかもしれない。

photo by Gettyimages

さらに、悪いニュースとしては、パンデミックが収まっても、世界の経済状況はこれからますます悪化する可能性が高いということがある。もちろん、日本は4月14日の記事「コロナ危機で、じつは日本が『世界で一人勝ち』する時代がきそうなワケ」で述べたように、「比較優位」ではあるが、悪影響を全く受けないわけではない。

 

このように、先の見えない不安な時代に私が最高の処方薬だと思うのが「笑い」である。「笑い」が免疫力を高めるという医学的研究レポートがたくさんあるようだし、何よりも我々自身が「笑えば愉快な気分になり、人生も楽しくなる」ことをよく知っている。

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