プロ野球延長十回まで、登録枠増 選手会と合意

阪神の谷本修球団副社長兼本部長(撮影・中島信生)
阪神の谷本修球団副社長兼本部長(撮影・中島信生)

 日本野球機構(NPB)と日本プロ野球選手会の事務折衝が10日、オンラインで行われ、今季は延長十回までとする特別ルールで合意した。新型コロナウイルス感染拡大の影響による開幕延期などに伴い、過密日程となる選手の負担軽減が目的。

 今季の特例措置として、出場選手登録を29人から31人、ベンチ入りを25人から26人に増やすことでも合意。トレードなどの新規選手の獲得期限は通常の7月末から9月末まで延長する。また、外国人の1軍登録枠は5人まで可能とすることで合意し、12球団で最終調整する。

 争点の出場選手登録日数の扱いについて、NPB側は救済措置を今季フリーエージェント(FA)権を取得予定の選手のみから全選手に拡大する案を提示したという。選手会の森忠仁事務局長は「進んだ提案をいただいた」としながらも「まだ考えているところとは開きがある」と述べ、合意には至らなかった。

 NPBの選手関係委員長を務める阪神の谷本修球団本部長は「野球協約や統一契約書などに書かれていることは履行するというスタンス。それ以上のやむを得ないことについては特例の中で対応する」と説明。年俸減額について「そこは下げません。経営が厳しい中、歯を食いしばってやっていくと決めているので、その旨は伝えた」と述べた。

 選手会は15日に臨時大会を開催して対応を協議。16日に再び事務折衝を開く。

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