アジア・アビエーション、1~3月赤字転落
【バンコク=村松洋兵】タイの格安航空会社(LCC)「タイ・エアアジア」の親会社アジア・アビエーションは13日、2020年1~3月期の連結最終損益が6億7千万バーツ(約22億円)の赤字になったと発表した。前年同期は4億9千万バーツの黒字だった。新型コロナウイルスの影響による旅客の減少が響いた。旅客数は20年通年で半減するとの見通しを示した。
タイ・エアアジアの1~3月の旅客数は前年同期比23%減の453万人だった。1月末に中国が海外団体旅行を禁止したことなどを受け、国際線の旅客が減少した。国際線はタイの入国制限措置により3月21日から全便を運休している。
20年通年の旅客数は前年比51%減の1080万人を見込む。4月1日から全便運休した国内線は5月1日に再開したが、タイ政府はなお県間の移動を制限しており、旅客数の回復は時間がかかる見込みだ。
全便運休が続く国際線については「旅行需要に応じるため8月には再開したい」とし、政府に入国制限措置の緩和を求めた。同社は運転資金として政府に45億バーツの低利融資も要請している。
タイ・エアアジアにはアジア・アビエーションが55%、マレーシアのエアアジアが45%を出資している。タイを拠点とするLCCとしては旅客数が最も多い。
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